石狩ファイル0007-01(2004年7月1日)
動物の足跡は、泥の上や雪の上で見ることができます。石狩市の野外で比較的よく見られる動物の足跡は、表1のとおりです。ただし同じ種でも、歩行か走行か、大人か子どもかなどによって、歩幅や足跡の大きさが変わってくるので、あくまでも目安です。また、ノネズミとイタチの仲間は、足跡からだけでその種類を特定するのは至難の業です。
ノネズミやキタキツネは、防風林や石狩浜などでもよく見られ、高岡・五の沢の山地では、次のような足跡をひと通り見ることができます(足跡はいずれも左上に向かって進む)。(1、2)
(内藤華子)
■エゾユキウサギ
大きな後足を前足の前方につくため、Y字の足痕が残る。丸いフンや木の皮の食痕もあわせて見られることが多い。
■エゾリス
大きな後足が、小さな前足の前方に出る。両足を揃えて跳ねるように進むので左右の足痕が平行になる。木から木へ移動する足跡がよく見られる。
■ノネズミの仲間
左右の足跡の間にしっぽの痕がつくことが多い。エゾヤチネズミ、ヒメネズミなど、大きさが重なるため、足跡からの種の特定は困難。
■キタキツネ
イヌやタヌキに似るが、一直線上に並ぶのが特徴。指型が4指しか残らないことや、足跡がほぼ一直線に並ぶことから、イタチの仲間と区別できる。
■イタチの仲間
イイズナ、オコジョ、ホンドイタチ、ミンク、エゾクロテン、キテンが北海道にいるイタチの仲間。大きさである程度区別できるが、イタチとミンクの区別は難しい。足跡が2列になるのがイタチの仲間の特徴。
■エゾシカ
二つのひづめの痕が特徴。若いものの足跡は、半分以下の大きさ。足跡とともに、俵型で径1cm程のフンもよく見られる。
参考文献