いしかり砂丘の風資料館の

展示物を“勝手に”紹介



第9回 アクセサリー


7月に開催した「勾玉づくり教室」では、
子どもたちが楽しんで古代のアクセサリーを作りました。


【勝手なつぶやき】

紅葉山49号遺跡では石製の玉が出土しています。材質はカンラン岩、滑石、コハクがあります。このほか発掘当初は、木製のペンダントではないかと考えた穴が開いた木片が2点あります。石製の玉は縄文時代,ふつう見られるもので、自信をもってアクセサリーといえますが、木片の方は例が無く、また穴の開き方も虫や植物の根による可能性が否定できませんので、今はまだ断言できないと思っています。

アクセサリーは縄文人の発明ではなく、北海道では今金町や千歳市の2万年近く前の遺跡で見つかっています。見つかったのはカンラン岩とコハクの小さな玉です。世界的には7万年前のものがアフリカ発見されています。

これに次ぐのは4万年前のもので、やはり出土したのはアフリカだそうです。材質は小さな巻貝とダチョウの卵の殻を加工したものだそうです。

アクセサリーは美しく、かっこよく見せるための道具ですが、縄文時代など古くは、地位や能力のある人を示すものだったとも考えられています。そのためアクセサリーには、そこでは取れない材質など希少なものが多く、その代表に新潟県でしか産出しないヒスイがあります。紅葉山49号遺跡で出た玉のうち、コハク以外は石狩市では取れないものですが、いずれも道内産と見られます。

(学芸員T 2011年8月)



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