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石狩浜のすぐれた自然

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年7月31日更新

石狩海岸は、北海道自然環境保全指針(1989年策定)における「すぐれた自然地域」に指定されるとともに、各地で自然海浜が減少、消失した現在、大規模な自然砂浜海岸として、全国的にも希少な存在となっています。また、背後に大都市札幌を控え数多くの人が訪れる中、海浜特有の豊かな自然環境が残る海岸として、レクリエーションの他、海・海辺の自然を学ぶ場としても大変貴重な存在です。
ここでは、石狩浜の「すぐれた自然」を代表する要素を紹介します。

「海岸砂丘」という地形

石狩海岸は、小樽市銭函から石狩川河口をはさみ、石狩市厚田区無煙浜まで延長約25kmにわたって連なる「海岸砂丘」という地形です。石狩川から海に運ばれた砂が、北西の季節風によって陸側へ寄せられることでできたこの海岸砂丘は「石狩砂丘」と呼ばれ、日本の地形レッドデータブック第1集(1994,日本の地形レッドデータブック作成委員会)では、「日本の地形を代表する典型的かつ希少、貴重な地形」に準じ、「地形学の教育、研究において重要な注目すべき地形とされて、今後保全を怠り破壊が継続されれば消滅が危惧される」とされています。

海岸砂丘の画像

海から内陸への連続性

砂浜海岸は本来、海からの距離に応じて和らいでいく環境条件に対応して、植生の帯状構造(ゾーネーション)が見られ、海から内陸へ連続的に植生が変化していきます。しかし、全国各地の砂浜海岸で、護岸・堤防建設、植林等により、本来の植生の連続性が断ち切られています。石狩海岸は、砂浜海岸本来の植生の連続性が大規模に残る全国的にも希少な自然海岸です。

海から内陸への連続性の画像

カシワの天然海岸林

小樽市銭函から厚田区シップまで、延長約20km最大幅約500m以上のカシワの天然海岸林は、日本最大規模。環境省が選定する「特定植物群落」のうち、郷土景観を代表する植物群落であり、人為的影響により極端に少なくなる恐れがある群落とされている。カシワは、厳しい海岸砂丘の環境に適応した樹種で、東北~北海道の天然海岸林を代表する樹種。

カシワの天然海岸林の画像開葉と開花の写真
5月、開葉と開花
風に耐える風衝樹形の写真
風に耐える風衝樹形
実りの写真
9月、実り
冬の写真
冬、葉を落とさない
オオミドリシジミの写真ゼフィルスと呼ばれるミドリシジミの仲間が多数生息。カシワの葉を食草とする絶滅危惧種キタアカシジミも生息。(写真はオオミドリシジミ)キタホウネンエビの写真キタホウネンエビ
日本固有種で石狩海岸と青森県下北半島の一部のみに生息。カシワ林の中に春から初夏にかけてできる融雪プールに生息。孵化、成長、繁殖。夏から冬にかけて、乾燥に耐える卵で過ごす。

大規模な海浜植物群落

全国35,000kmの海岸線のうち自然の砂浜海岸は約10.5%(第5回自然環境保全基礎調査(1998,環境省)より)。
全国1308か所の砂浜海岸のうち、人工物のない海岸は8.8%(植物群落から見た海岸白書(2008,(財)日本自然保護協会発行)より)。全国各地の砂浜海岸で、護岸、堤防建設、内陸からの耕地や宅地の拡大等により、本来の自然海浜の姿が失われたとされています。
「植物群落レッドデータ・ブック」(1996,(財)日本自然保護協会・WWF-JAPN発行)では、「海浜草本群落」は特に危機に瀕している」群落として掲載されています。

ハマニンニク・コウボウムギ群落の写真
ハマニンニク・コウボウムギ群落
ハマナスの群生の写真
ハマナスの群生
ハマボウフウの群生の写真
ハマボウフウの群生
ハマヒルガオの群生の写真
ハマヒルガオの群生
ハマエンドウの群生の写真
ハマエンドウの群生
ハマナス・コガネギクの混生の写真
ハマナス・コガネギクの混生

野鳥の繁殖地・中継地

広大な海岸草原は、春から夏にかけて、草原性の野鳥の繁殖地となっています。

ノビタキの写真
ノビタキ
ノゴマの写真
ノゴマ
ホオアカの写真
ホオアカ

生物豊富な長大な砂浜・渚は、春と秋、北から南へ移動する渡り鳥が羽を休める場所となっています。

ホウロクシギの写真
ホウロクシギ
アオアシシギの写真
アオアシシギ
ハマシギの写真
ハマシギ

多数の絶滅危惧種

複数の絶滅危惧種の生息・生育の場となっています。  こちらもご覧下さい [PDFファイル/246KB]

植物

  • イソスミレ(環境省指定絶滅危惧2類(VU)、北海道指定希少種(R))
  • クゲヌマラン(環境省指定絶滅危惧1A類(CR))

野鳥

  • オオワシ(環境省指定絶滅危惧2類(VU)、北海道指定絶滅危惧種(En)、天然記念物)
  • オジロワシ(環境省指定絶滅危惧1B類、北海道指定危惧種種(En)、天然記念物)
  • ハヤブサ(環境省指定絶滅危惧2類(VU)、北海道指定絶滅危急種(Vu))
  • チュウヒ(環境省指定絶滅危惧2類(VU)、北海道指定絶滅危急種(Vu))
  • ケアシノスリ(北海道指定希少種(R))

その他

  • イソコモリグモ(環境省指定絶滅危惧2類(VU))
  • アカダマスッポンダケ(環境省指定絶滅危惧1類)

海辺特有の生態系・生物多様性

海浜植物群落を基盤とし、海と陸を結ぶ生命のつながりが石狩浜では見られます。

海辺特有の生態系・生物多様性の画像

私たちが受ける恩恵

砂丘の植物は海岸の厳しい環境を和らげます。
天然の防波堤として、高波などから背後を守ります。
すぐれた景観と快適なレクリエーションの場を提供します。

私たちが受ける恩恵の画像
海から離れるにつれて、風、飛砂、塩分、乾燥等の厳しい環境は和らいでいく。

天然の防波堤の写真
海浜植物の根は天然の防波堤
快適なレクリエーションの場の写真
快適なレクリエーションの場

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