黄金時代
印刷用ページを表示する 掲載日:2014年7月31日更新
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10.黄金時代(群別(くんべつ)地区)
群別(くんべつ)とは、アイヌ語で、「ホンクンベツ」といい、小石の川、危ない川という意味なんだと。
浜益地区までは、海岸づたいに、山石を飛びながら、歩いていったもんだと。
この群別(くんべつ)は、ニシンで栄えた村で、大漁のときは、海が真っ白に“くき(群来)”て、とれすぎて、とれすぎて、船がしずみそうになったもんなんだと。
浜は、にぎわい、猫の手もかりたいほどいそがしくて、沖は、夜おそくまで網をおこし、おかでは、わらじばきに、手がけをはいて、大勢の女のひとたちのモッコしょい・・・・・・。
ガス燈のあかりでニシンをつぶし、ニシンをさいて、ザッパは、ニシン粕さして、農家さ肥料として、売ったもんだと。
浜は番屋が立ち並び、なかでも「長谷川漁場」の“空窓”は、幅二けん、長さ十けんの大きさなもんで、くらい番屋のあかり取りとして、つくられたもんだと。
群別(くんべつ)川の下流に、高く長いやままるのつり橋があったんだと。
足をかけるとゆれ動いて、下を見ると、とっても、おっがなくて、よつんばいになって、渡ったもんなんだと。
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