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石狩浜日記 2021

印刷用ページを表示する 掲載日:2021年9月28日更新
(※写真の無断転載はお控えください。)

1)「ハマボウフウを保護するために」(2021年4月~5月)

 石狩浜では、春にハマボウフウの新芽が顔を出します。ハマボウフウは香りのよい食材として知られていますが、一方で、過剰な採取による消失の危機も絶えず、保護の呼びかけが続けられてきました。石狩浜では「石狩市海浜植物等保護地区」を指定し、「生態系保護地区」(河口地区・聚富地区)では植物採取を禁止しています。また、「ふれあい地区」(弁天地区・親船地区)では植生の維持に影響を及ぼす植物採取を禁止し、ハマボウフウを根こそぎ採取することのないようお願いしております。ルールとマナーを守り、海浜植物を楽しんでいただければ幸いです。
(1)ハマボウフウ 2021年4月下旬/石狩浜海浜植物保護センター再生園(H・Nさん提供)
(1)「石狩浜海浜植物保護センター再生園」ハマボウフウ(2021年4月下旬/H・Nさん提供)
(2)ハマボウフウ 2021年5月中旬/はまなすの丘公園
(2)「はまなすの丘公園」ハマボウフウ(2021年5月中旬)

2)「保護地区の車両侵入」(2021年5月)

 5月。新型コロナウイルス感染拡大防止に伴い、不要不急の外出自粛が呼びかけられる日々です。しかしながら、この時期にも「石狩市海浜植物等保護地区」に設置している車両侵入防止柵の破壊やロープ切断等による乗入形跡が確認されています。保護地区では車両の乗入を禁止し、植生破壊や砂丘崩壊を防ぐことを目的に整備を続けています。保護柵ロープの破壊・切断、車両でのくぐり抜けによる侵入は止めましょう。
(1)車両侵入形跡のようす(石狩浜、2021年5月)
(1)「石狩浜」車両侵入形跡のようす(2021年5月)
(2)海岸道路に面した侵入防止ロープの切断(2021年5月)
(2)海岸道路に面した侵入防止ロープの切断(2021年5月)

3)「人と野生動物の“ディスタンス”」(2021年5月〜)

 石狩浜では6月にハマナスの開花が見ごろを迎え、来訪者が増加しています。この頃には、野生動物の活動も目を引くようになります。石狩浜を散策していると、キツネとの遭遇、野鳥の飛来、シカの足跡、昆虫の巧みな動きなど、身近に野生動物のようすが見受けられます。しかし、つい夢中になって観察していると、公道を外れた区域への立入や巣に接近してしまうことも…。野生動物と人との“ディスタンス”。一定の距離を保てるよう、今一度、心に留めて楽しみましょう。
 もう一つ、6月はドクガの幼虫が見られます。毛に毒をもち、皮膚に触れるとかゆみや炎症を起こす場合があります。むやみに近づかないようにご注意ください。
(1)キツネの親子との遭遇(2021年5月中旬)
(1)キツネの親子との遭遇(2021年5月中旬)
(2)毒蛾幼虫(写真:2021年6月中旬、T・Iさん提供)
(2)ドクガの幼虫(2021年6月中旬/T・Iさん提供)
(3)海辺の野鳥~波打ち際でエサ探し(写真:2021年8月下旬、T・Iさん提供)
(3)海辺の野鳥~波打ち際でエサ探し(2021年8月下旬/T・Iさん提供)

4)「石狩浜のごみ -その1-」(2021年4月〜7月)

 石狩浜や石狩川河口付近では、さまざまな「ごみ」が見受けられます。その光景は、季節によっても異なります。
(1)春先に流れ着く大量の漂着物(2021年4月)
(1)春先に流れ着く大量の漂着物(2021年4月)
 海辺や河口には、流木に紛れて大量の漂着物が流れつきます。ペットボトル、空き瓶、弁当容器、洗剤容器、タンク、キャップ、漁具、サンダル、雑誌、ビニール、プラスチック破片等さまざまです。
(2)不法投棄(2021年4月)
(2)不法投棄(2021年4月)
 雪解けの海岸道路に、家具や家電製品などの不法投棄がみられます。
(3)ごみの放置(2021年6月)
(3)ごみの放置(2021年6月)
 6月頃から石狩浜の来訪者が増加すると、ごみの放置が目立ちます。特に、キャンプ後や焼肉跡のペットボトル・空き缶・食材パック・割箸・ビニール・遊具・紙類が、風に飛ばされて散らばっていることもしばしばです。
(4)道路脇の「ポイ捨て」(2021年7月)
(4)道路脇のポイ捨て(2021年7月)
 7月11日から2年ぶりに、石狩浜海水浴場「あそびーち石狩」が始まり、多くの人が石狩浜を訪れていますが、車から捨てたとみられる道路脇のごみが跡を絶ちません。

5)「猛暑、雨知らず」(2021年7月〜8月)

 7月はまとまった雨がほとんど降らず、植物には元気がなく茶色くなる姿もみられました。8月初旬に降雨がありましたが、その後は猛暑で植物には過酷な天候が続きました。8月下旬の降雨でよくやく元気が出てきました。
(1)「厚田区聚富原生花園」看板より北方面のようす(8月4日撮影)
(1)「厚田区聚富原生花園」看板より北方面のようす(2021年8月4日)
(2)「はまなすの丘公園」木道周辺のようす(8月10日撮影)
(2)「はまなすの丘公園」木道周辺のようす(2021年8月10日)
(3)「はまなすの丘公園」猛暑の中で色づくハマナスの実(8月16日撮影)
(3)「はまなすの丘公園」猛暑の中で色づくハマナスの実(2021年8月16日)

6)「石狩浜のごみ -その2-」(2021年9月)

 昔は自然の素材で作られていたモノの多くがプラスチック製に置き換わり、耐久性に優れて便利になりました。その一方で、適切に処分されずに川や海へ放たれると、「海洋ごみ」となり、マイクロプラスチックを含めた環境問題となっています。
 8月はお盆に、野菜や果物、菓子をお供えする伝統があります。今では、その供物も、腐敗しにくいビニール梱包や、プラスチック製・発泡スチロール製の造形品が多くなりました。「精霊流し」では、かつては灯籠や供物をそのまま海や川へ流していましたが、最近では回収されることも増えてきているようです。
(1)河口に流れ着く供物、発泡スチロール製のナスとキュウリ(2021年9月3日/T・Iさん提供)
(1)河口に流れ着く供物、発泡スチロール製のナスとキュウリ(2021年9月3日/T・Iさん提供)