活動の記録(平成23年)
平成23年 | 1月 | 2月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 |
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平成23年11月
11月26日 いしかり海辺ファンクラブ設立総会
石狩海岸の自然の保全と魅力発信を目指して、市民グループ「いしかり海辺ファンクラブ」が設立総会を開きました。今後は、利用者心得の作成、配布や、フットパスルートのマッピングやピーアールなどに取り組んでいくとのこと。海浜植物保護センターでも、活動を支援していきます。
11月3日 ウミベオロジー/石狩海辺学
石狩海岸の自然の魅力を広く発信する、海辺の風景再発見事業の一環。紀伊國屋書店札幌本店で、ウミベオグラフィー(展示)を10月29日から11月3日まで、ウミベオロジー(トークイベント)を11月3日に開催。当センターでは、石狩浜定期観察の会他ボラランティアさんの写した写真約30点を展示。また、センター職員が、トークイベントで、海浜植物や稀少動植物について紹介しました。ほか、石狩砂丘の風資料館学芸員からは漂着物、小樽市総合博物館学芸員んからは石狩湾の蜃気楼についての報告も。
ウミベオグラフィー/海浜植物 |
ウミベオロジー会場風景 |
平成23年10月
10月30日 科学の祭典in石狩出展
科学の祭典in石狩が開催され、海浜植物保護センターは「砂と植物の不思議な関係」としてブースを出典しました。ろ過実験で、(1)土、(2)砂、(3)ガラス粒の、水・栄養分の保持力を比較。土に比べて水や栄養分の保持力が低い砂の上でも、元気に生きていくことができる海浜植物(ハマニンニク)の特徴を、標本で説明。砂地で生きる海浜植物の特徴を学んでもらいました。学んだあとは、ハマニンニクを使ったクラフト遊びを楽しんでもらいました。
ろ過実験 |
ハマニンニクのコースターづくり |
コースターに飾り付け |
10月21日 はまなすの丘景観保全作業
石狩灯台周辺の海浜植物群落の景観を保全するための、外来種ニセアカシアや、増えているアキグミ、ススキを除去する作業に、市民ボランティアさん総勢28名が取り組みました。石狩市緑化推進協議会、石狩植物愛好会、石狩浜定期観察の会、ふるさと自然塾、海浜植物保護センター運営委員会、石狩観光協会のみなさま、ありがとうございました。
10月8日 藤花祭協賛 藤女子大学人間生活学部公開講座「石狩海岸の保全と活用」
藤女子大学人間生活学部公開講座として、「石狩の魅力を掘り起こす」テーマのもと、各地域の多様な遺産を紹介するシリーズ。
今年は石狩海岸の魅力と保全について、3人のパネラーによるパネルディスカッションが開催されました。
- 歴史的視点からみた石狩浜の魅力:いしかり砂丘の風資料館館長工藤義衛氏
- 石狩海岸の自然の稀少性と保全:北大農学研究院助教松島肇氏
- 市民活動「いしかり海辺ファンクラブ」の活動:いしかり海辺ファンクラブ設立準備会石山優子氏
コーディネーター三宅理一教授(藤女子大学人間生活学部)
10月1日 自然教室「砂で作ろう、砂を学ぼう ―砂絵と砂時計作りに挑戦!―
海辺の砂について、もっとよく知ってもらい、親しんでもらうために、観察・実験と、砂を使った物作りを組み合わせた自然教室です。当日は荒天のため、すべて屋内プログラムで実施。砂と海浜植物の関係の話は少し難しかったようですが、砂鉄集め、砂時計づくり、砂絵作りは、みながとても楽しんで取り組めました。自然案内人として活動するスタッフも加わり、わきあいあいとした雰囲気が好評でした。参加者9名。
砂浜のどの場所に砂鉄は多い?採取してきた砂から砂鉄を採り出して重さを量り、調べました。 海に近い場所より、第一砂丘の山の上で多かった! |
磁石を使った砂鉄集めグッズは、自然案内人のスタッフが考案。自分で採り出した砂鉄は、重さを量った後、お土産として持ち帰り♪ |
砂は水をためやすい?栄養をためやすい? 土、砂、ガラス粒を入れたロウトにインク水を同量注ぎ、実験で確かめました。 |
砂時計の砂はふるって粒をそろえます。 |
つなぎあわせ、穴を空けた瓶に、砂を入れ、計時して砂の量を調整します。 |
できあがり。持ち帰ってシールを飾ってもOK。 |
下絵に、色を付けたい箇所にボンドを塗ります。 |
ボンドを付けたところに、色砂をまぶします。 色砂は、石狩浜の砂に色を付けたものです。 |
枠をつけ、海辺の素材で飾って、できあがり。 |
平成23年9月
9月10日 石狩浜 渡り鳥と秋の草花観察会
石狩川河口へ向かって砂浜を歩き、トウネンなどのシギチドリ類、オオセグロカモメ、ウミネコなどのカモメ類、ウミウなど海辺の野鳥を観察しました。また、イソコモリグモやオカヒジキなど砂浜最前線の動植物、砂浜で増えている外来種オニハマダイコンなどを観察し、石狩川河口の自然について学び、親しみました。参加者16名。
河口先端部での野鳥観察 |
外来種オニハマダイコンの観察 |
平成23年8月
8月27日 ハマナスのジャム作り&クラフト教室
ハマナスの実を摘んで、刻み、煮つめてジャムをつくりました。煮ている間は、砂丘草原の植物観察へ。また、午後は、ススキの穂を使った人形づくりに挑戦。暑さがまだ残る一日でしたが、浜の秋を楽しみました。参加者11名。
ハマナスの実を摘みます。 |
摘んだ実を切ってタネを除き、 果肉を刻みます。 |
刻んだ果肉を鍋に入れ、 果肉の量の3分の1程度の砂糖を 加えて火にかけ、焦がさないように 煮つめます。 |
やわらかくとろとろになったら冷まし、クラッカーなどに盛り付けをしてできあがり。ヨーグルトにもよく合います♪ |
ススキの穂を25本くらい、採ります。 |
輪ゴムや糸を使って束ねていきます。 |
貝やタネで目や耳をつけて、できあがり。 |
記念撮影♪ |
8月4日 海辺の草木染め教室
ハマナスの根、葉、ハマニンニクの葉を採集して煮出し、ハンカチとシルクストールを染める草木染め教室を開催しました。参加者は7名。指導は5名の石狩浜自然案内人のみなさん。豆乳で絵を描いたり、絞り模様を作ったり、石狩浜ならではの素材を用いてオリジナルの作品ができました。
観察園で採集した葉を細かく刻みます。 |
葉や根を煮ます。 |
豆乳で布に絵を描きます。 |
煮ている時間には植物観察クイズラリーをしました。 |
鍋の中の染まった布。 |
豆乳の絵がきれいに染まりました。 |
平成23年7月
7月31日 自然調査体験「海辺の草原生き物調査隊」(全国モーターボート競走施行者協議会助成事業)
石狩浜の海浜植物群落や海岸林にくらすノネズミや地表性昆虫の生息状況を、市民参加型調査で調べました。指導は、(株)さっぽろ自然調査館。海岸林、ハマナス群落、ハマニンニク群落、人工草原で、あらかじめしかけた罠を参加者が回収。海岸林ではエゾヤチネズミ、アカネズミ、エゾトガリネズミが、海岸草原ではエゾヤチネズミが捕獲されました。また、海岸林ではオオルリオサムシやクロナガオサムシ、ハマナス群落ではスナゴミムシダマシ、ハマニンニク群落ではイソコモリグモなど、環境ごとに特徴ある地表性昆虫が採取されました。参加者はふだん目にすることない砂丘の生き物たちに驚きの声を上げていました。参加者36名。
ノネズミの罠「シャーマントラップ」の説明 |
海岸林で罠を回収 |
地表性昆虫を採集するトラップ |
海岸林で採取したオオルリオサムシとクロナガオサムシ |
海岸林で捕えたエゾヤチネズミ(左)とアカネズミ(右) |
昆虫を種ごとに仕分けする作業 |
7月16日 石狩浜自然案内人養成講座
石狩浜の自然の魅力を楽しく伝えるスキルを身につけようと、15名が参加。センターの展示室や観察園で石狩浜の自然を学び、砂丘で採取した砂の観察や海辺の素材を用いたクラフトに取り組みました。今後、案内人として一緒に活動するメンバーが増えそうです。
砂丘で砂鉄の観察 |
観察園でクイズラリーを体験 |
海辺の素材でクラフト体験 |
平成23年6月
6月25日 自然観察会「海辺の風景再発見の旅」
(全国モーターボート競走施行者協議会助成事業)
石狩浜の自然を再発見する魅力ポイントをバスで巡りました。石狩海岸の保全に広域で取り組むことを目指した企画で、札幌市博物館活動センター、小樽市総合博物館、いしかり砂丘の風資料館との共催。各館学芸員の案内で、石狩浜の自然を観察しました。ハマナス、エゾスカシユリ、ハマヒルガオが満開で、花砂丘の魅力を存分に味わうことができました。参加者36名。
主な観察ポイント
- 志美北三線:自然の状態で残された砂丘の地形、植生の構造。
- はまなすの丘:石狩川河口の厳しい環境で育つ背丈の低いハマナスや北限のイソスミレ。
- 石狩浜海浜植物保護センター・いしかり砂丘の風資料館見学
- 石狩川河口右岸地域のシップ原生花園:エゾチドリやエゾスカシユリ、ヒメイズイなど。
- シップ海岸:ハマヒルガオの群生や海浜性昆虫、絶滅危惧種イソコモリグモなど。
- 無煙浜海岸段丘:石油湧出地の説明・石狩海岸を眺望
志美北三線 砂丘の構造観察 |
はまなすの丘 |
いしかり砂丘の風資料館 |
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シップ原生花園 |
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シップ海岸砂浜 |
6月18日・19日 ふるさと海辺フォーラム2011in名取
―ハマボウフウ・ネットワーク―
―自然豊かな海辺環境を次世代へ伝えていくために―
6月18日・19日 名取ハマボウフウの会主催で開催されました。
石狩浜海浜植物保護センターを含む12団体が参加しました。
平成23年5月
5月29日 海辺の風景再発見フォーラム「いのちあふれる石狩湾 ―海と海辺、魅力とこれからを語る―」
(全国モーターボート競走施行者協議会助成事業)
海辺の風景再発見フォーラム「いのちあふれる石狩湾 ―海と海辺、魅力とこれからを語る」を5月29日(日曜日)、開催しました。ダイビングショップゼムハウス藤田尚夫氏による基調講演「石狩湾海の中の世界 ―海の生き物たちの映像講座―」では、石狩湾の魚や、トド、アザラシ、オットセイなどの様子、さらにはこれらが置かれている問題についてもお話いただきました。目にしたことない海の中の世界に、参加者は熱心に聴き入っていました。
パネルディスカッションでは、各パネラーから、石狩の海、海辺の魅力をお話いただき、海、海辺で起きている問題や、海との付き合い方について、考えるきっかけとなりました。最後にコーディネーターの横松心平氏から、「石狩浜の魅力を知らない人がまだまだたくさんいる。いろいろな手法を使って「ファン」を増やすことがまずは目標」とのコメントをいただきました。今後は、様々な手法で魅力発信を行うとともに、新たなネットワークを切り開き、ファンをふやす方法を探っていきたいと思います。参加者105名。
5月14日 石狩浜マクンベツ湿原野鳥と花の観察会
ミズバショウの花がまだ残るマクンベツ湿原と、イソスミレが咲き始めたはまなすの丘で、野鳥と草花を観察しました。マクンベツ湿原では、トビが巣の中で卵を温める様子が観察でき、参加者は熱心に望遠鏡をのぞいていました。天気が悪く寒い強風の中の観察会となりましたが、みなさん、春の石狩川河口の自然を楽しんでいました。参加者41名。
堤防の上から湿原を一望。トビの巣発見。 |
木道沿いにはミズバショウの花も見られました。 |
エゾアカガエルを発見。 |
平成23年4月
4月25日 はまなすの丘景観保全作業
石狩灯台周辺の広大な海浜植物群落の景観を維持するため、外来植物のニセアカシアや、増えているススキ、アキグミの除去、及び清掃活動を行いました。石狩市緑化推進協議会、石狩植物愛好会、石狩浜定期観察の会、ふるさと自然塾、石狩ライオンズクラブ、親船高齢者クラブハマナス会などから、総勢40名が参加しました。
平成23年2月
2月19日 海辺の自然塾第6回 川と海が育む石狩湾の魚 ―シラウオの研究から―
海辺の自然環境について専門家を交えて学ぶ、座談会形式の勉強会「海辺の自然塾」の第6回目を開催しました。
講師は、道立総合研究機構中央水産試験場の山口幹人研究員。石狩川河口の砂が堆積する浅瀬で産卵、石狩川を塩水楔(えんすいくさび)を利用して遡り、志美運河を通過し茨戸川へ。そこで成長して秋に川を下り、冬は沖合で過ごす。といった石狩川河口の環境に適応したシラウオの生態とその解明に至るまでの研究、またその意義などについて、お話いただきました。参加者は12名と少なめでしたが、質問も多く、実りある勉強会でした。
平成23年1月
1月29日 海辺の自然塾第5回 石狩湾の海水はきれいになったか ―海底砂の分析・研究から―
海辺の自然環境について専門家を交えて学ぶ、座談会形式の勉強会「海辺の自然塾」の第5回目を開催しました。
講師は、藤女子大学人間生活学部(北海道大学名誉教授・水産学博士)の乗木新一郎教授。石狩湾の海底砂を円筒状の装置で採取し、時代を測る元素を用いて、有機炭素や窒素、亜鉛や銅などの重金属を測定した結果、1950年頃からこれらの成分が海底に多く溜まり、1985年以降再び元に戻ったようであるとの研究成果や、海の環境問題にも触れ、わかりやすく丁寧なお話しをいただきました。参加者33名。充実した勉強会となりました。
海辺の自然塾のようす