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検討委員会議事録

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年7月31日更新


第9回市民参加制度検討委員会議事要旨(平成13年 1月22日 開催)

(主要議題) 提言取りまとめに 向けての論点整理

議事

1 市民参加を進めるに当たっての理念、目的等


 市民参加を大別すると、(1)市役所が行う活動への市民参加と、(2)市民が自主的に行う組織活動への市民参加の2パターンが考えられる。」という部分について

  • 三島委員 「組織活動への市民参加」だと市民が個人的に参加することが認められないような表現になっている。事務局の説明だと「市民が自主的に行う組織活動に市民が参加する」ということだったが、そうは読み取りにくいのではないか。
  • 樋口委員 これまでの委員会での経過を考えると、「自主的・組織的活動による市民参加」という表現でいいと思う。
  • 駒井委員 個人が何かをしたいと思ったら、他の人とネットワークしながら動くのがこれまでのパターンなので、「への」という表現にしたのではないか。
     これとは別に、「市民参加を大別する」という言い方も引っかかる。文章にして提言する場合には大別することが必要なことかもしれないが。
  • 佐藤会長 いろいろなレベルの市民参加があり、大きく分けるとこのような2種類があるという、いままでの議論をあらわした。
  • 石黒委員 市民参加が行政活動に参加する部分とそれ以外とに分けられるというのではなくて、いろいろな市民参加があってその中の一つが行政に参加することだと表現すればよいのでは。
  • 佐藤会長  表現の方法は、今日の意見を踏まえて私が事務局と検討する。


2(1)石狩市としての考え方を明示する条例の制定


 「2パターンの市民参加を具現化するための個別の条例(行政活動への市民参加推進条例・市民活動を促進する条例)と、両方の市民参加を貫く理念を明らかにするための条例(市民参加理念条例)を制定すべきである。」という部分について

  • 石黒委員  「理念条例」と「行政活動への参加条例」と「市民活動を促進する条例」の三本立てを打出しているが、これでいいのか。前二者はこれまで話に出てきているが、市民活動の部分をカバーする条例についてはいくつになるかわからないのでは。必要に応じて考えなければならないという形態での提言が良いのではないか。
  • 藤原委員 市民活動を促進する条例の話は、これまで出ていなかったと思うが。
  • 事務局 この検討委員会の初期に、「すでに存在する市民の自主的な組織活動を市が認知した上で組織活動が主役となるような条件整備を行うための制度を市民参加条例に盛り込むべき」という発言があった。この発言は同意を得たと感じられた。その後の議論では市民参加の理念と行政活動への市民参加を条例化する方向になってきているが、これらのいずれにも市民活動を促進するための制度を具体化する受皿にはならないと考えられる。このため、この方面の制度化を考えるのであれば条例がもう一つ必要になるのではないかと考えた。
  • 佐藤会長 制度化という場合にはいろいろなパターンが考えられる。他の部分が条例で決めるため、この部分も条例の方がいいのではないかということ。ただ、「市民活動を促進する条例」というのは名称ではなくて、内容を表現しただけなので付け加えておく。
  • 藤原委員 そういう趣旨なら賛成する。あと、市民参加をするということはまちづくりに強く関連することなので、市民参加理念条例についても「まちづくりの基本条例」のような名称がいいと思う。

 「まず行政活動への市民参加推進条例の制定を先行させ、その後速やかに他の2条例の検討に着手するのが適当である。」という部分について

  • 樋口委員 この表現は、市民参加推進条例の制定を先行させるのがベストのように受け止められかねない。これまでの話し合いでは、本来的には市民参加の理念条例と参加推進条例では前者が先、または同時が望ましいとのニュアンスが大勢を占めていたと思うが、いかがなものか。
  • 駒井委員 今後市民参加に関する条例がいくつ必要になるかは分からないが、その場合にも市民参加の理念に立脚することが必要だから、理念条例をなるべく早く作ることを提案するような表現にしたい。
  • 小杉委員 樋口、駒井両委員の意見は、理念条例を先に作ってから行政活動への参加条例を作るべきという意味か。
  • 樋口・駒井委員 そうではなく、行政活動への参加条例を先にスタートさせるということを前提として、理念条例をなるべく早くという趣旨。
  • 佐藤会長 両委員の発言の方向で表現の検討を加えたい。

2(2)行政活動への市民参加を進めるために検討すべき施策の大綱


 「意見があってもそれを表明できないでいる市民にも配慮し、…市職員と市民が話し合う機会を設けることも必要である。」という部分について

  • 駒井委員 場を設けて市民に来てもらうというよりは、市職員が積極的に地域にでて市民と話し合う機会を設けるというような文言がいいと思う。
  • 佐藤会長 前半部分で「アンケートなどにより市役所が積極的に把握する」という表現で含めていると思うが、あらためて指摘のとおり加えるのも検討したい。

2(3)今後、市民参加理念の内容を検討する際に考慮すべき点



  • 佐藤会長 住民投票・オンブズパーソンについて7(その他必要な事項)で触れてはいるが、その是非についても検討すべきだとこの部分に入れておくことも必要だと思う。
  • 川中委員 そうすると、7の部分も生きてくる。
  • 佐藤(豊)委員 理念条例の検討項目として、市民参加についての学校教育・社会教育とあるが、これについてはいつ検討したのか。
  • 佐藤会長 この意見は市民参加に対する市民の関心を高めるための方策として発言されたが、このことは理念条例を検討する際も重要になると思われるので、ここに移した。この事項は、6(市民の関心を高めるための方策)に再掲しても良いと思う。
  • 佐藤会長 市民の活動を行政がサポートすることが必要という意見と、行政によるサポートの制度は市民の活動の後からついてくるほうがいいという意見はどう扱うか。
  • 柏野委員 対立した表記になっているが、後者の表現で私が言いたかったのは、市民の活動を行政がサポートする場合、サポートを受ける側が使いやすい方法などを考えて活かし育てる条件整備をして欲しいということ。
  • 駒井委員 自主的な活動を損なわないような形での必要な行政側の意見は欲しい。無駄な支援はいらない。
  • 藤原委員 両論は対立しているわけではない。
  • 佐藤会長 議論を踏まえ、必ずしも対立しているものではないとのニュアンスが伝わる文章を工夫したい。
  • 樋口委員 市民はこの制度を活用して積極的に参画していくよう努めなければならないという内容をいれていただきたい。すでに、この条例案に同様の趣旨の文言が入っているが、理念条例にそれを謳うことが必要だと思うので、提言書にいれたい。
  • 佐藤(豊)委員 ここには「市民に地域づくりの責務を持たせ」という言葉しか入っていない。いまの意見は、もっと違う意味の義務と責任を持ちながらまちづくりに参加せよということだと思う。
  • 佐藤会長 そのような趣旨で、(3)に加える。
  • 佐藤会長 3・4・5についてはこれまでの検討の中で方向が決まっているため省く。

6 市民参加(制度)に対する市民の関心を高めるための方策



  • 佐藤会長 市民活動をしている団体の情報を市役所が公表するなどのことを検討できないか。
  • 駒井委員 市民参加についての情報がほしい人に学習の機会を何度も提供する窓口を、市役所に限らず公共施設に置くようにしてはいかがか。
  • 佐藤会長 今もいろいろな活動しているグループがあると思うが、それらをデータベース化するというのはいかがか。「こういう活動しているので登録したい」といえばリストに載せる仕組みがあるといいと思う。
  • 駒井委員 会報などを出していない団体も利用できるような情報伝達の場をつくり、提供する側・入手する側が自分の意志で利用できる状況が望ましい。
  • 野委員 ここでは行政活動への市民参加制度に対する市民の関心を高める方策を提言するのではないのか。いままでの話はその範囲を超えるものではないのか。
  • 佐藤会長 市長からの諮問はそのとおりだが、市民参加推進条例についてだけ関心を高めるよりはこれまでの委員会での理念の議論からも、市民参加全般について関心を高めるよう提言した方がよいと思い、今のような話をした。
  • 石黒委員 今までの論点を整理して、制度について関心を高めるにはどうすればよいかということと、市民参加そのものの関心を高める二つの内容で提言をした方がいいのではないか。
  • 三島委員 実際に条例ができるといろいろ参加できるようになる。条例を使って何かができるようになると関心を示すのではないか。そういう場を設けたい。
  • 野委員 素案を市民が作成するなど、象徴的な事業をいかに市民にわかってもらえるようなPRをしていくかというのが非常に大切だと感じた。
  • 佐藤会長 話し合いを踏まえると、提言は大きく2つに分ける。一つは、条例への関心を高める方策として条例の表現をわかりやすくする、条例の周知方法を工夫する、条例を利用したパイロット的なものに取り組むといったことを取り上げる。もう一つは、市民参加そのものへの関心を高めるために、先に出た教育や市民の活動に関する情報交流の場の提供、PRといったものを取り上げる。それらを盛った書き方で事務局とまとめてみたい。
  • 樋口委員 いいと思う。

7 その他必要な事項



  • 小杉委員 住民投票についての条項は今回いれないとしても、住民投票ができるような下地は必要だと思う。常に住民の意向をとらえるようなアンケートや意識調査をしてほしい。
  • 佐藤会長 現在でも市役所はモニタリングをしていると思うが、更なる充実を求めるということだと思う。市役所では現在どんなことをしているのか。
  • 野委員 いままさに、まちづくりの方向性についての意識調査を兼ね、環境、緑、都市の3計画について、延べ1000人ほどを対象としたアンケート調査をしている。来年度も地域情報計画を策定しようとしているが、これからは、市民ニーズを集約するためにいろいろなチャンネルをいかに構築するかが課題だと考えている。データのまとめ方についても、市が勉強しなくてはならない。
  • 小杉委員 住民投票は、格好は良いがあまり使う機会がない。それよりはそうしたアンケートなどにより市民の考えを把握するほうが、当面は意義があるだろう。

条例の名称について



  • 佐藤会長 単純に「市民参加推進条例」とすると座りはいいが、今までの議論ではこの条例でくくっているのは行政活動への市民参加だとの話になったので「行政活動への市民参加推進条例」がいいと思うが、どうか。
  • 佐藤(豊)委員 昨年委員会が始まるとき、「今度はあなたの出番です」というタイトルがついていた。市民が責任を持ってまちづくりに参加せよという意味を抜きたくない。「行政活動への市民参加条例」ではどうか。
  • 佐藤会長 「推進」とか「促進」という言葉を入れたほうが前向きな姿勢を示せると思うが。
  • 小杉委員 行政活動がかたい言葉なので、ニュアンスは少しかわるが「まちづくりへの市民参加」ではいかがか。
  • 駒井委員 中身がかたいので、名前だけやわらくするよりは「行政参加手続条例」または「行政参加推進手続条例」として誤解のないような名称がいい。「市民参加」という言葉は後の条例のために残しておきたい。
  • 佐藤(幸)委員 行政活動への市民参加を推進するという内容は、「行政参加推進条例」でわかるのではないか。
  • 佐藤会長 行政参加という言葉は一般的ではないと思う。行政活動への市民参加を短くしてこの委員会で使っていただけで、条例で使うと定義を入れなければならなくなる。市民参加は、市民が参加することだが、行政参加は行政への参加。同じ語順で意味が違うのはいかがか。
  • 三島委員 将来のことを考えたら「行政参加」をいれないで、「市民参加手続条例」の方がいいと思う。
  • 事務局 提言の2の部分で手続だけではない条例を求めているのに、「手続」を名称に入れるのか、そのあたりも踏まえて検討していただきたい。
  • 佐藤(豊)委員 手続という玄関を通らなければ何もできないと感じてしまう。
  • 佐藤会長 内容として、行政活動への市民参加だとか、手続が中心だということがあるが、わかりにくい名前を付けるのは得策ではないと思う。かなり画期的な条例なので、石狩市も随分やったじゃないかというのがわかる名前がいいのではないか。
  • 三島委員 今現在のことばかりを考えるのではなく、これから先ずっとこの条例がありつづけることを考えると「市民参加条例」でいいと思う。
  • 佐藤会長 そうすると懸念されるのが、のちに理念条例を作ったときの関連性。また、「推進」という言葉には市役所側の市民参加をやるんだと意識が表に出ると思うので、「市民参加条例」よりは「市民参加推進条例」のほうがいいと思う。
  • 駒井委員 行政参加という言葉の使い方が雑だったということは分かったが、「市民参加条例」としてしまうのは抵抗がある。
  • 佐藤会長 まだ決まらないようなので、次回までにみなさんにアイデアを出していただきたい。

条例の見直し時期について



  • 佐藤会長 4年にすべきとの意見があったが、どうか。改正の必要があれば協議会から建議されるだろうという考え方もある。また、年数を明記すると何年経たなければ見直しできないと受け止められる可能性もある。
  • 三島委員 条例では改正サイクルを明記せず、協議会に改正の要否の判断を任せるというのも一つの方法。
  • 駒井委員 年数を決めても、「ただし、状況に応じて判断する」という書き方もあると思う。一応年数を入れることに、賛成。
  • 樋口委員 基本的に条例の見直しは逐一行われるべき性格であって年限その他を入れるべきものではないと思う。多分この条例の最初の改正は理念条例ができた時期だと思われるが、できるだけ早く理念条例をつくるべきと提言する以上、具体的な年限の決めはいらないと思う。
  • 佐藤会長 時期について明記しないのであれば、条例の改正についても協議会の所掌事項としている今の案のままでいいと思うがいかがか。(異議なし)

その他



  • 次回は3月2日金曜日18時から。