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厚田村・浜益村との合併の是非等に関する市民参加手続の意見検討結果

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年7月31日更新

厚田村・浜益村との合併等に関する市民参加手続(アンケート及び公聴会)での意見を総合的に検討した結果、市長は、平成16年10月15日の市議会臨時会で、次の要旨のとおり考え方を表明しました。

1 住民投票は実施が妥当であり、市長としての最終判断はその結果を尊重して行う。なお、投票方法の特例、住民投票の成立要件、その他技術的な規定整理の必要性につき、議会で十分に検討することが適当である。

(理由)

  • 市民との対話や全戸アンケートなどで、住民投票を求める根強い声がある。
  • 合併問題は、通常以上に市民世論を踏まえる必要があるが、これまで市民の反応が低調である。
  • このため、新たな判断材料として、2のとおり、合併の是非に関する市長の認識を市民に示した上で、住民投票を行うことが適当。
  • 後段なお書きの部分は、今回の直接請求が、合併の賛否について市民全体の意思を反映させるという請求の趣旨も踏まえ、議会において検討が必要と思われる事項を挙げたもの。

2 厚田村・浜益村が是とするのであれば、石狩市としても2村との合併に積極的に対応すべきと考える。

(理由1;合併のメリットは合併のコストを上回る)

  • 合併のメリットは、地域資源や自然環境などに大きなプラスが生まれること。今後の自治体は創意工夫で発展を図る必要があるが、合併により、まちの可能性と多様性が高まり、創意工夫の幅が広がる。石狩湾新港を擁する本市に、豊かな自然と農林水産資源が加わることで、新市は、安心・安全・いやし・安らぎなどの価値が高まる今後の時代にマッチした、独自の存在感と個性を持つ都市になる可能性が生まれる。
  • 「合併した場合の姿」の中で、合併のコストを検証したところ、(1)合併する場合は基本的に現在の市民サービスのレベルを維持できる、(2)新市の建設コストは、合併への財政支援と合併による行革効果により無理なく負担ができる、(3)新市の維持コストは、合併による行革効果により、財政支援がなくなった状態でも無理なく負担ができる、という結果になった。
  • 以上のメリットとコストを比較すれば、メリットがコストを大きく上回ることが明らかである。

(理由2;合併しない場合の逸失利益が大きい)

  • 現在求められている都市施設の整備は、合併した場合は速やかに進められるが、合併しない場合は難しい。いま必要な施設を何年か先に同じように作っても、投資効果は減少する。厳しい財政状況だからこそ、投資タイミングを的確に計ることが必要。
  • 合併しない場合に余儀なくされる緊縮的な財政運営のもとでは、必要な施策を適時的確に実施できるような財政環境の確保が難しい。都市の企画力や実行力が厳しく評価される時代に、このことの危険性は看過できない。
  • これらを踏まえると、市民の多数が望む場合は別だが、いま進んで合併しない道を選択することは、市長の職責(市民利益の最大化)に背く行為とも感じられる。

(理由3;地方自治を取り巻く諸情勢を大局的に分析した結果)

  • わが国の行政システムは、国よりも地方を、都道府県よりも基礎自治体を重視した構造改革の断行が迫られており、市町村合併はその一環。これに積極的に参画し、一日も早い地方自治新時代の招来を図ることは、責任ある自治体が取るべき道である。
  • 合併新法の来春スタート、国による道州制の本格検討、北海道の道州制特区申請など、地方行政のテーマは市町村合併以後の論議に移りつつある。こうした現状を見ると、仮にいま単独を選んでも、将来ふたたび2村との合併議論が起きる可能性は否定できず、その際は極めて難しい判断が求められると考えられる。

(理由4;決定的な合併のデメリットが指摘されていない)

  • 合併協議会の進め方や議員の在任特例などへの批判(公聴会での意見)などは、あえて単独を選択し、市民生活などへの影響を甘受するほどの理由にはならない。
  • 借金の増加や返済可能性などへの危惧(公聴会での意見)については、合併まちづくりプランに基づく行財政改革を徹底し、財政規律を維持すれば、新市は十分な対応能力を持つことが明らか。
  • 全戸アンケートで合併に反対する意見が過半数だったが、その主な理由は「まちが広くなりすぎる」「負担の増加やサービスの低下」「石狩市は合併しなくても自立できる」など。これらの理由は、市民が二つの姿をしっかりと見て、合併した場合の行革効果を実感するとともに、今後、新時代の基礎自治体の現実の姿が具体化するにつれ、理解が得られていくと判断する。
  • 身の丈に合った行財政運営を図る以上、将来の行政サービスは、合併の是非にかかわらず、ほぼ同じになる。市民の暮らしへの影響をできるだけ緩和しながら、スムーズに石狩市の回生を図るため、合併でソフトランディングを図るのが、市長の務めであり、多くの市民の願いにも適うと考える。

※なお、直接請求があった住民投票条例制定の可否については、市議会の厚田村・浜益村との合併調査特別委員会で審査されています。