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濃昼の龍神様

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年7月31日更新


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    6.濃昼(ごきびる)の龍神様
    濃昼(ごきびる)とはアイヌ語で、「滝つぼにしぶきが舞う」という意味なんだと。
    ニシン漁で栄えて、「ヤン衆」は、ひと春に百円もの大金をかせいで、海をわたって帰ったそうだ。
    網元は、どっさりつくったニシン粕を「北前船」にのせて、津軽のほうさ、売りにいったもんだと。
    帰りは、いっつも秋になってしまうんだと。
    ある日、二人のヤン衆が、ニシン漁で使うカゴをつくろうと、山さのぼったと。
    にわか雨が降ってきて、そばの大きな木の下で、寒っぐて、寒っぐて、火をたき、そのまんまにして山をおりたんだと。
    夜になると、かみなりとともに、火柱が上がったんだと。次の日にいってみると、ものすんごく大きな蛇の骨があったんだと。
    その骨を足でけり、そのまんま村さ、帰ったんだと。
    それから間もなく、二人は病気で死んでしまい、その網元もすぐに、つぶれちまったんだと。
    大蛇は、千年の修行を終え、天にのぼるはずだったんだとさ・・・・・・。

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