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提言書ができました

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年7月31日更新


田岡市長に提言書を提出しました

提言書を提出

 みんなでつくる自治基本条例市民会議(加藤英紀代表)は、市の依頼により2006年7月から「石狩市にふさわしい自治基本条例」の内容について検討してきましたが、このほど、その内容がまとまったことから、2007年4月11日に加藤代表と三島、松尾両副代表が市役所を訪れ、田岡市長に提言書を提出しました。
 今後は、この提言をもとに、市が条例の具体的な内容を検討していきます。

◆提言書提出の際のやりとり(PDF形式:16KB)

提言書および付帯意見

平成19年4月11日

石狩市長 田岡 克介 様

みんなでつくる自治基本条例市民会議
代表 加藤 英紀

石狩市にふさわしい自治基本条例への提言について


 昨年7月19日の会議立ち上げから本日に至るまでの議論の結果をまとめた提言書を、別添のとおり提出いたします。
 この提言の内容を、今後の自治基本条例の検討に十分生かしていただくことを期待します。
 なお、今回の提言に際して、次のことを付記します。


  1. 議会との連携について 今日の自治基本条例に求められる役割を考えると、市議会についても何らかの記述が必要と考え、この提言書には議会に関することも取り上げております。私たちの意図をお汲み取りの上、議会と連携を取りながら取り進めていただくことを要望します。
  2. 子どもの権利について この提言には子どもも含む市民全員のまちづくり参加権を盛り込みましたが、会議の中では、まちづくり参加権よりもさらに広範な子どもの権利全般についての話題も提起されました。このテーマについての検討は市民会議の役割を超えることから、議論を深めることはしませんでしたが、今後、子どもの権利についてさらに市民が議論する環境や場を作り、その中で必要性の認識が深まったあかつきには条例化も視野に入れるなどの取り組みも検討してはどうかと考えます。
  3. 条例の実効性確保について 提言でも触れた条例の適切な見直しや、協働の推進を始めとして条例の趣旨に沿ったまちづくりの推進など、条例の実効性を確保するための取り組みについて、検討を深めていただくことを要望します。
  4. 条例化への検討について 今後条例化への検討を進めるに当たっては、私たちとの意見交換の機会を適切に設けるとともに、市民の関心を高めるPRなどについて、私たちと協働で進めていただくことを要望します。

◆(仮称)石狩市自治基本条例に関する提言書(PDF形式:205KB)  

石狩市にふさわしい自治基本条例への提言【概要】

 市民ニーズの多様化と地方財政の緊迫化が同時に進む時代にあって、これからの地域経営は、市役所だけではなくまちづくりに関わる様々な主体が「まちの総合的な価値を高める」という目標を共有し、協力しながら進めなければなりません。また、合併後の新たなまちづくりを本格化させるに当たり、今後のまちづくりの進め方についての基本指針が求められています。こうしたことから、市では「石狩市のまちづくりの憲法」とも言える「自治基本条例」の制定に取り組んでいます。
 公募市民が集う「みんなでつくる自治基本条例市民会議」は、市の依頼を受け、2006年7月から石狩市にふさわしい自治基本条例の内容を検討してきましたが、このほど提言をまとめ、市長に提出しました。
 市では、今後、この提言をもとに石狩市の自治基本条例の内容を具体的に検討していきます。

提言の主なポイント(特色)

  • まちづくりの基本原則を(1)協働 (2)情報共有 (3)持続可能性の確保 と提言
  • 市民(通勤通学者、団体、事業者も含む)の権利として4点を提言
    1. まちづくりに平等かつ主体的に参加できる
    2. 市政に関する情報を知り、説明を求めることができる 
    3. 市が保有する自分に関する情報の適切な保護を求めることができる 
    4. 市内で安全安心に生活することができる
  • 市民の責務として2点を提言
    1. まちづくり主体としての役割を自覚し、互いを尊重し、行うべきことを行うよう努める 
    2. まちづくりに参加する際は自らの発言・行動に責任を持つ
  • 議会の責務については、自治基本条例の中で定める必要性のみを指摘
  • 執行機関の責務や市政運営に求められる制度・原則を幅広く提言
  • 協働によるまちづくりを進める上で、町内会やPTAなど地域コミュニティの役割に着目し、市民が自主的に参加協力するよう努めることを提言
  • 協働によるまちづくりを進める観点から、市政の重要事項については住民投票を行い、その結果を最大限尊重することを提言


提言の概要

  1. 前文について
  2. 自治基本条例の位置付け
  3. 定義
  4. まちづくりの基本原則
  5. まちづくりを進めるうえでの市民の権利と責務
  6. 議会の責務
  7. 執行機関の責務
  8. 市政運営に求められる制度・原則
  9. 協働によるまちづくりの推進
  10. 他の自治体等との関係

  11. 本市の特徴のほか、自治基本条例が目指す「まちの姿」、その実現のために求められる「地域の行動原則」や、条例制定の動機を盛り込む
    条例で定める事項のイメージを分かりやすく伝えるため、前文を置くこととした

    • 他の条例等を規律する最高位の条例とし、市民意識の変化等に応じて見直し
    • 市長と市職員は条例の趣旨に沿った活動を行うことを宣言
    市は自治基本条例に沿って具体的な仕事を進めることが義務付けられる⇒自治基本条例に沿ったまちづくりが進む効果が生まれる

    • 市民とは、(1)市内に居住する個人、(2)市内に通勤通学する個人、(3)市内で事業又は活動する法人又は団体
    • 協働とは、「まちづくりに関わる主体が、より良いまちをつくるため、それぞれの役割を果たしながら、相互に補完協力する」こと


     (1)市民が主役との共通認識のもと、市民と市・市民相互の協働により進める
     (2)市民と市が、まちづくりに関する情報を共有しながら進める
     (3)未来の市民への責任を自覚し、持続可能性を確保しながら進める
    今後のまちづくりは、協働、情報共有、持続可能性確保の3原則が基本になる


    (1)市民の権利
    • 平等かつ主体的にまちづくりに参加できる(まちづくり参加権)
    • 市政に関する情報を知り、説明を求めることができる(情報を知る権利)
    • 市が保有する自己情報の適切な保護を求める(自己情報保護請求権)
    • 市内において安全安心に生活できる(安全安心生活権)
    (2)市民の責務
    • まちづくりの主体としての役割を自覚し、互いを尊重し、自らが行うべきことを行うよう努める
    • まちづくりに参加する際は自分の発言、行動に責任を持つ
    まちづくりの主体間のルールを明確にするため、権利と責務とに分けて考察した


     自主自立の自治体運営が求められる中、議会の役割・責務を条例で定める必要がある。規定の内容は議会で十分検討されることを期待する。
    自ら条例を提案・議決する権限を持つ議会の性格に配慮した提言としている


    (1)市長の役割と責務
    • 市の統括代表者として、執行機関及び市内の公共的団体が一体として役割を果たすよう、必要な総合調整を適切に行うよう努める
    (2)執行機関の責務
    • 市民の信頼を得るよう、公正・誠実な市政執行に努める
    • 市民意見を積極的に把握し、市政に適切に反映させるよう努める
    • 市政に関する情報を市民に分かりやすく提供する
    (3)市職員の役割と責務
    • 全体の奉仕者であることを自覚し、公正・誠実に業務を遂行する
    • 市民との協働に積極的に取り組む
    • 業務に必要な知識技能の修得と自己研鑽に努める
    市民の負託により具体的な行政活動を担う執行機関の責務を明らかにしている


    1. 情報公開制度:市政に関する情報を、請求に応じ、又は積極的に提供
    2. 個人情報保護制度:市政執行に必要な個人情報の適正な収集と管理
    3. 行政評価制度:適切な市民参加のもと、できる限り客観的・効率的に評価し、評価結果を踏まえて市政を運営
    4. 総合計画:総合計画に基づいた施策展開と総合計画の適切な見直し
    5. 行政組織:簡素で効率的・機能的に施策を展開するよう編成。組織内の連携等により総合的に活動効果を上げる
    6. 職員育成:専門的な知識技能と高い倫理観を持ち、課題対応能力を持つ職員を育成
    7. 財政運営:健全財政を確保するための計画を策定、財源・財産の効果的・効率的活用、財政状況を分かりやすく公表
    8. 行政改革:最少の経費で最大の市民福祉を図るため、行政改革の目標と施策の大綱を策定
    9. 行政手続:処分、届出、行政指導等に関する共通事項を定める
    まちづくりの基本原則や市民の権利などを具体化するために必要な事項は、自治基本条例の中で、市の制度として確立する


    (1)行政活動への市民参加の推進
    • 制度や事業等の立案、実施、評価の各過程で適切な市民参加の機会を確保
    • 重要事項や市民の関心が高い事項は、市民の意見を聞く機会を設け、提出された意見を真摯に検討
    • 審議会等に多様な市民意見を反映させるため、委員公募、男女比配慮、委員固定化防止などの措置
    (2)地域コミュニティ
    • 市民は、協働のまちづくりを進める上で、地域コミュニティ(町内会など市内の一定地域を活動範囲とし、地域の関心や課題などを解決するために活動する組織)の役割を認識し、その活動に自主的に参加協力するよう努める
    (3)協働によるまちづくりの推進
    • 協働によるまちづくりは、各主体が自主対等の立場で、互いの特性を尊重しつつ、各自の役割を果たすことにより進める
    • 市民は上記の原則を認識した上で、協働によるまちづくりに参加するよう努める
    • 市は、上記の原則を体現することに留意しつつ、協働によるまちづくりの機会を積極的に創出する
    • 市は、より良いまちづくりを目的として主体的に活動する団体の自主性を尊重し、必要な支援を行う
    (3)住民投票
    • まちづくりに極めて重大な影響を及ぼすなど、石狩市民の意思を直接確認した上で決定すべき事項は、別に条例を定めて住民投票を実施
    • 市長及び議員は、住民投票の結果を最大限尊重しなければならない
    • 住民投票の実施について必要な事項は、その都度別条例で定める
    自治の基本である「協働によるまちづくり」を担保するために必要な制度やルールは、自治基本条例の中で明確に定めることとした


    (1)市民と市は、まちづくりをより効果的に進めるため、必要に応じて市民以外の主体との協働連携関係を作り上げるよう配慮
    (2)市は、他市町村、北海道、国と良好な対等協力の関係を結び、共通する課題の解決に努める
     

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