女性に配慮したAEDの使用について
女性にAEDを使うのをためらわないで(女性に配慮したAEDの使用について)
AEDとは
AED(Automated External Defibrillator)は、自動体外式除細動器といい、心臓の致死的な不整脈を自動で感知して電流を流し、心臓の動きを正常に戻すことができる機器です。
AEDは機械が心臓の動きを判断しますので、間違って不要な電流が流れることはありません。
使用方法は機種によって多少違いがありますが、音声や文字案内に沿って使用できます。資格がなくても誰でも使用することができますが、AEDの使用方法と心肺蘇生法を学ぶことができる講習会も多く開催されています。
人が倒れている場面に遭遇したら、必要時は心肺蘇生を行いながら人手を集め、119番へ連絡し、AEDを準備します。心肺蘇生の方法やAEDの使用方法が分からなくても、AEDを探す役目を担う、119番へ連絡する等、あなたができることを行うことで救われる命があります。
女性にAEDを使うのをためらわないで
京都大学などの研究グループは、全国の学校の構内で心停止になった子供について、救急隊が到着する前にAEDのパッドが装着されたかについて調査を行い、小学生と中学生では、男女の間で有意な差はなかったものの、高校生では、男子生徒に比べ、女子生徒のAEDパッド装着率が30%近く低かったことが明らかになりました。これは、女性の衣服を脱がせることへの抵抗感から、AEDの使用率に男女差が生じているのではないかと考えられています。
AEDによる電気ショックが1分遅れるごとに、救命率は10%ずつ低下すると言われています。女性に配慮したAEDの使用方法を理解することで、女性にもためらわずにAEDを使用してください。
女性に配慮したAED使用法
AEDは電源を入れて2枚のパッドを素肌に貼る必要がりますが、下着をずらして貼ることで、服をすべて脱がせる必要はありません。
また、電極パッドを貼った後、衣類や三角巾などの布をかけて素肌を隠すことでプライバシーに配慮することができます。
- 女性に配慮したAED使用のポイント
- パッドを素肌に直接貼り付けることができていれば、ブラジャーを外す必要はありません。服のしたで下着をずらして、右の鎖骨の下と左のわき腹のあたりに貼ることで対応できます。
- 金属製品(ブラジャーのワイヤー部分、ネックレス等はパッドに触れさせないようにしてください。パッドに触れていなければ、ネックレスは無理に取り外す必要はありません。)
- 救命を優先するなかでも、プライバシーに配慮しましょう(パッド装着後に衣類や三角巾などの布をかけ、周りの人に協力してもらい壁を作るなど、周囲から見えないように)
- 女性に配慮したAEDの使用方法等の普及啓発資材(東京都多摩府中保健所作成)