◇ 前へ戻る ◇ 次へ進む14.山道とキツネ(床丹(とこたん)地区)
床丹(とこたん)は、アイヌ語で「まむしのいるところ」というんだと。
春は、ニシン場で、大忙しだったんだと。
それが終わると、女の人たちは、ほかの魚を売りに、危険な山道を歩き、幌までいったもんだと。
山の沢の橋の上さ、さしかかると、あちこちから、ちょうちんの行列が、はじまるんだと。
ちょうちんの正体は、キツネが、自分のひげにふきかけた息で、それが月明かりに照らされて、ポワ~ン、ポワ~ンと、見えるんだと。
キツネの嫁入りなんださのっ。

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