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「増毛山道と濃昼山道」の北海道遺産選定について

印刷用ページを表示する 掲載日:2021年4月27日更新

第3回北海道遺産への選定について

  両山道開削の背景には、1854年(安政元年)日露和親条約で、日本・ロシア間で北方における国境の問題解決を得たことを機に、幕府が北辺の防衛と開拓に力を注いだ事があります。
 1857年(安政4年)幕府の命により当時の場所請負人伊達林右衛門が石狩市浜益区幌から雄冬岬を迂回し増毛町に至る増毛山道を、また濱屋与三右衛門が石狩市厚田区安瀬から同区濃昼に至る濃昼山道を開削し、最北の宗谷に至る日本海岸線沿いの道が1本の線で結ばれました。
 北海道の名付け親である松浦武四郎は、両山道を完成後間もなく踏査しており、特に増毛山道については「蝦夷地第一の出来栄え」と評していたほか、山道中に宿を設置するよう命じた記録が残っています。
 しかし、150年余の歳月を経て両山道は、周辺の国道整備の影響もあり3メートルを越すクマイザサの中に埋没し、記憶の彼方に消え去ろうとしていました。このような中、地域住民が中心となり、これらの山道の存在を後世に伝えることが近世北海道の歴史遺産として、また地域活性化に向けて大きな意義があるとし、復元活動を開始しました。時には山道で寝泊りしながらの作業を行うなど、復元には大変な苦労を伴いましたが、作業開始から増毛山道は10年、濃昼山道は6年の歳月を経て遂に全線復元を達成しました。
 復元後は、増毛山道においては「NPO法人増毛山道の会」や「こがね山岳会」が、また濃昼山道においては「こがね山岳会」や「濃昼山道保存会」により、多くの方がその魅力を体感できるよう、トレッキングツアーなどを開催し、その収益を山道保全活動に充てるなど、地域住民が中心になって山道の利活用や保全活動をしています。
 両山道が有している歴史的背景や、地域住民を中心にした地道な活動も含めて、北海道に残された山道の中でも近代化に果たした歴史的役割や機能を体感できる貴重な山道として評価され、平成30年11月に北海道遺産に選定されました。

 

増毛山道について

 増毛山道は、江戸末期に急峻な断崖によって交通の難所とされた幌~増毛~雄冬間を迂回すべく、幕府の命を受け、増毛の漁場を請け負っていた商人「伊達林右衞門」によって1857年(安政4年)に開削されたものです。
 海岸線における国道整備などにより、山道の通行者が減り、遂にはその痕跡が分からないほどに笹藪に埋もれていましたが、地元の有志などが平成20年から山道の位置を特定し、復元活動を開始し、平成28年10月16日に山道全線が開通しました。
 郵便物中継や宿場として利用された武好駅逓跡地、当時の電信柱、1等水準点等の歴史遺産が今も残っており、随所に当時の息吹を感じることが出来ます。


*詳細は、こちらのページ(増毛山道を歩いてみませんか?)をご覧下さい。

*現在、山道の一般開放は行っていません。(H30年12月時点)
 (山道のトレッキングなどをご希望する場合は「NPO法人増毛山道の会」ホームページ(外部リンク)によりお申し込み下さい)

≪所在地≫
石狩市浜益区幌~増毛郡増毛町

 

濃昼山道について

 濃昼山道は、1857年(安政4年)に幕府の命を受けた厚田場所請負人・濱屋与三右衛門が自費で完成させた、厚田区安瀬から濃昼までを結ぶ長さ11kmにおよぶ山道です。
 完成後は荘内藩による北方警備の要路、さらには地域住民の生活道路として100年以上にわたり利用されていました。
 しかし、1971年に国道231号が開設して以降は通行者が途絶え「忘れられた道」となっていましたが、地元有志などにより復元活動が行われ、現在は、トレッキングイベントなどで利用されています。

≪所在地≫
石狩市厚田区濃昼(ごきびる)
*「ごきびる」とはアイヌ語で「岬の陰・水渦巻く所」の意味です。

≪パンフレット≫
濃昼山道パンフレット表面 [PDFファイル/1.21MB]
濃昼山道パンフレット裏面 [PDFファイル/1.68MB]

 

「増毛山道と濃昼山道」周辺の観光情報について

「増毛山道と濃昼山道」が所在している浜益区・厚田区には、豊かな自然や美味しい食べ物など魅力的な観光資源がたくさんあります。
詳しくは以下のリンク先(外部リンク)をご覧下さい!

・浜益観光まちづくり協議会
URL:http://www.hamamasu.jp

・株式会社あい風「観光情報ページ」
URL:http://aikaze.co.jp/tourist.html

 

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