地震に対する備え
1 地震の基礎知識
マグニチュード(M)と震度
マグニチュード(M)とは、地震そのものが持っているエネルギーの大きさで、地震の規模を表します。例えば、マグニチュードが1増えるとエネルギー は約30倍に、2増えると約1000倍になります。
また地震の震度とは、地震による地盤の揺れの強さで、この強さを測る目盛りを「震度階級」と言います。
気象庁が定めた震度階級
- 震度0
地震計では観測できるが、人は揺れを感じない - 震度1
屋内で静かにしている人の中には、揺れをわずかに感じる人がいる - 震度2
屋内で静かにしている人の大半が揺れを感じる - 震度3
屋内にいるほとんどの人が揺れを感じる - 震度4
ほとんどの人が驚く。電灯などのつりさげ物は大きく揺れる - 震度5弱
大半の人が恐怖を覚え、物につかまりたいと感じる。棚にある食器類や本が落ちることがある - 震度5強
物につかまらないと歩くことが難しい。固定していない家具が倒れることがある - 震度6弱
立っていることが困難になる。固定していない家具の大半が移動し、倒れるものもある - 震度6強
はわないと動けない。固定していない家具のほとんどが移動し、倒れるものが多くなる - 震度7
耐震性の低い鉄筋コンクリート造の建物では、倒れるものが多くなる
2 家具の固定からはじめよう!
いざという時の備えは、地震が起こってからでは間に合いません。何よりも家の中の身近な危険に備え、日頃から対策を立てておくことです。
まず第一に家具の対策です。タンスや食器棚の転倒防止はもちろんのこと、ピアノや冷蔵庫にも注意しましょう。
- 食器類
ひもを掛けて食器が飛び出さないように
開き戸には止め金具を付けて開かないように
L型金具で丈夫に固定し転倒防止
二段重ねの場合は上下を金具で止める
食器の下に柔らかい敷物を敷き滑り落ちを防止 - 本棚
重い本を下段に入れ安定させる - 照明器具
鎖やひもを用いて落下を防止 - テレビ
低いところにおいて固定 - 窓ガラス
シート状フィルムを張って飛び散り防止 - エアコン
金具で壁に固定し落下を防止 - ピアノ
金具で留めて滑り出さないように - 額縁
留め具と鎖でつり、落下を防止 - ストーブ
周りに物を置かない
寝室をより安全に!
阪神・淡路大震災(平成7年)や北海道胆振東部地震(平成30年)は、早朝、多くの人がまだ寝ている時間に起きました。家の中でも特に寝室をより安全にするための対策が必要です。
寝室で眠っているときは、無防備になりがちです。地震が起きて気付いた時には家具が倒れ、ガラスが割れて飛散しているかもしれません。こうした場合でも、安全に逃げ道が確保できるようにしましょう。
- ベット
家具が転倒しても、ベットの枠により直撃を避けることができる。 - タンス
背が低く、奥行きのあるものに - カーテン、じゅうたん
難燃性や防炎性の素材のものに - 照明器具、時計
寝る位置の上に置かない - スニーカー(スリッパ)
飛散したものや飛び散ったガラスの上を素足で歩かないように
3 地震による火災に備えよう!
これまで、地震や津波とに同時に発生した火災によって被害が拡大した災害がいくつもあります。地震や津波による火災の被害を最小限にとどめるためには、火災の未然防止や初期消火の徹底が重要です。
・地震が発生した場合、自分や家族の安全対策を速やかに行い、家庭の出火防止措置を行いましょう。
・地震等への対策が講じられていないストーブ等の火元を確認し、余震の恐れがあるときは確実に消火しておきましょう。
・電化製品類はスイッチ類を確認し、意図せず通電することのないようスイッチを切りましょう。また、地震による電気火災対策については、感震ブレーカーが効果的です。(参考:石狩市消防署HP http://www.ishikarihokubu.jp/anshin.anzen.jouhou/kasaiyobou/oshirase.ichiran/kannsinnbureka.pdf)
※感震ブレーカーの設置に際しては、急に電気が止まっても困らないための対策と合わせて取り組むことが必要です。
詳しくは内閣府防災情報のページより、以下のファイルをご確認下さい。
感震ブレーカー等の普及啓発用のちらしへ[PDFファイル/271KB](別ウィンドウで表示)
・家庭内で出火した場合は、速やかに消火器等によって消火を開始しましょう。また近隣の住民へ消火の協力と避難を呼びかけ、消防署へ通報しましょう。
・火災拡大のおそれがある場合は、速やかに屋外へ避難しましょう。
4 普段からの防災対策
地震は、ある日突然私たちを襲い、多くの家屋や人命を奪ってしまいます。このような事態に備えて非常持ち出し品を用意したり、家族が安全に避難できるように避難場所を確認するなど、日頃から災害に対する心構えをしておくことが大切です。
家族みんなで防災会議
いざという時あわてないよう、家族で次のようなことを定期的に話し合い、災害に備えましょう。
- 家族一人ひとりの役割分担を決めておきましょう。
毎日の火の元の確認
地震時の避難口の確保
地震時の火の始末
避難時の火の元の確認
非常持ち出し品の担当
高齢者、病人の保護
初期消火の担当 - 家族との連絡方法や避難場所を決めておきましょう
家族みんなが一緒のときに災害が起こるとは限りません。家族がバラバラになったときの連絡方法やどこに集合するか決めておきましょう。
また、災害時には家族間などの連絡方法としてNTT災害用伝言ダイヤルがあります。 - 非常持ち出し品のチェックをしましょう
非常食や飲料水には有効期限があります。半年に一度は古くなっていないかを確認しましょう。
NTT災害用伝言ダイヤルの使用方法
被災地の方は自宅の電話番号を、それ以外の方は被災地の方の電話番号をダイヤルしてください。
この伝言ダイヤルは災害時のみ開設されます。
伝言の登録方法 171→1→(○○○○)ー○○ー○○○○
伝言の再生方法 171→2→(○○○○)ー○○ー○○○○