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平成21年度男女平等に関する市民意識調査

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年7月31日更新


1.調査の概要

調査の概要


1.調査の目的
 平成10年、15年に同調査を実施し、石狩市における男女平等に関する意識の変化を定期的に掴み、それを踏まえたプランの策定、見直しと、それに伴った各種施策へ反映させている。今回は、来年度の第2次プラン策定に必要な基礎資料としての活用をメインに、今後の男女共同参画推進のための基礎資料とする。
2.調査項目
(1)回答者の属性
(2)男女平等に関する価値観について(継続調査項目)
(3)男女の役割分担や家庭生活について(継続調査項目)
(4)仕事と家庭の調和について(今年度調査用の項目)
(5)男女の人権について(今年度調査用の項目)
(6)市の政策について(継続調査項目)
3.調査の方法
石狩市在住の18歳以上の男女を対象に、郵送による配布・回収を原則とするアンケートを実施した。
4.調査対象の抽出方法
石狩市在住の18歳以上の男女より、居住地区、年齢、及び男女別に計1,100件(旧石狩市に1,000件、厚田・浜益区に各50件。各年代の男女比率は均等)を無作為抽出した。
5.アンケート調査期間
平成21年10月13日(火曜日)から10月23日(金曜日)まで
6.調査・作業
石狩市企画経済部 協働推進・市民の声を聴く課
7.アンケートの回収状況
男女1,100件を対象にアンケートを実施し、回収件数は334件で、回収率は30.4%である。
また、男女別の回収率を見ると、男性の回収率25.1%に対し女性は34.9%で、女性の方が高い。
 花川北・花畔花川東・緑苑台花川南・樽川左記以外の旧石狩市厚田区浜益区合計

配布数17228260402525550
回収数49566846138
回収率28.5%17.9%25.4%20.0%16.0%24.0%25.1%

配布数16238260402525550
回収数571897947192
回収率35.2%47.4%37.3%22.5%16.0%28.0%34.9%

配布数400665208050501,100
回収数1062316317813330
回収率26.5%34.8%31.3%21.3%16.0%26.0%30.4%

※居住地・性別が無回答の4件は上記の表に含んでいない。

回答者の属性

(1)性別
男性女性合計
192人138人331人
42.0%58.0%100.0%
(2)年齢
 29歳以下30歳代40歳代50歳代60歳以上合計
男性16人17人23人37人45人138人
11.6%12.3%16.7%26.8%32.6%100.0%
女性27人36人43人38人47人191人
14.1%18.8%22.5%19.9%24.6%100.0%
合計43人53人66人75人92人329人
13.1%16.1%20.1%22.8%28.0%100.0%
 
(3)お住まい
花川北・花畔花川東・緑苑台花川南・樽川左記以外の旧石狩市厚田区浜益区合計
108人23人163人17人8人13人332人
32.5%6.9%49.1%5.1%2.4%3.9%100.0%
(4)職業
 自営業・自由業・家族従業員正規社員・正規職員臨時・派遣・パート・アルバイト・内職等無職・学生・その他無回答合計
男性20人68人14人37人0人139人
14.4%48.9%10.1%26.6%0.0%100.0%
女性12人34人61人83人2人192人
6.3%17.7%31.8%43.2%1.0%100.0%
全体32人102人75人120人2人331人
9.7%30.8%22.7%36.3%0.6%100.0%
(5)世帯構成
ひとり夫婦(パートナー)のみ親と子供
(2世代)
親と子供と祖父母
(3世代)
その他無回答合計
14人86人194人26人10人4人334人
4.2%25.7%58.1%7.8%3.0%1.2%100.0%
(6)結婚
既婚離別・死別未婚無回答合計
243人22人64人2人331人
73.4%6.6%19.3%0.6%100.0%

2.調査結果の要約

男女平等に関する価値観について

                  
 問1で7つの分野(「家庭生活で」「職場・職業で」「地域社会で」「学校教育で」「法律や制度の上で」「政治の場で」「社会通念や慣習、しきたりで」)での男女の地位の平等感について訊いたところ、7項目の平均値の推移をみると、「平等である」と感じる割合は18.3%(H10)、27.0%(H15)、33.4%(H21)と調査毎に毎回上がっています。
 項目別に「平等である」と感じる割合の推移を見ても、「社会通念や慣習、しきたり」では1割以下に下がったものの、その他の項目では平等と感じる割合は上がっています。しかし、7割以上が平等感を感じている「学校教育」以外を見ると、「法律や制度」「地域社会」「家庭生活」はいずれも3割台、「社会通念や慣習、しきたり」では1割以下の状況です。
 男女別に見ると、「学校教育」を除く全ての項目で、女性よりも男性のほうが「平等である」と感じている割合が多くなっています。


男女の役割分担や家庭生活について


 問2の「男は仕事、女は家庭」という男女の役割を分担する考え方については、男女とも「同感しない」人の割合が「同感する」を上回っています。また、調査を重ねるごとに、男性の「同感しない」人の割合が増えており、平成10年度調査では男性の割合が低く女性の意識と差が開いていましたが、今回調査で男女とも4割強になりました。
 問3「女性の就業について」では、「結婚・出産・育児にかかわらず、職業を持ち続けたほうがよい」に次いで多い「出産や育児期間は一時的に退職して子どもが成長したら再び職業を持ったほうがよい」と考える女性が増えています。
 問4「家事や育児の役割分担について」では、「手の空いているほうが行う」と回答した人が最も多く、全体では5割近く、次に「主に男性は女性を手伝う程度」、「男女とも平等に」と続きますが、「平等に」と回答する人は男女とも、調査毎に毎回増えています。
 問5で「実際の家事の分担」について訊くと、ほとんどの家事において女性が主に担っており、特に「掃除」「洗濯」「食事のしたく」は女性の7割以上が「主に自分が行っている」と回答していますが、平成10年度調査結果に比べ、「配偶者や家族と分担」と回答した人の割合は、ほとんどの項目で男女とも増えています。
 問6「子育ての考え方について」では、まず「女の子は女の子らしく、男の子は男の子らしく」育てることについて訊いたところ、男女とも肯定する人が多く、男性は7割、女性は5割強の人が選択しています。一方、否定する人の割合は、3回の調査を通じて常に女性の方が多くなっています。子どもに対して「男の子/女の子らしさ」を期待するのは男性の方が多く、否定するのは女性の方が多い状況です。
 3歳くらいまでの子育てを「母親の役割」と考える人の割合は、男性より女性が大きくなっています。また「同感しない」と考える人は、平成15年度調査までは女性が多かったのが今回の調査で逆転し、男性の方が多くなりました。女性の方が「女性の役割」と意識する傾向があります。
 「保育園や幼稚園の送り迎えやお弁当づくりは母親の役目」という考え方については、今回肯定する人と否定する人はどちらも同じ3割程度です。男女とも初回調査時から否定する人が増え続けています。
 「家事の手伝いは男女平等にさせる方がよい」という考え方については、男女とも肯定感が高く、特に女性は8割が選択しています。しかし調査毎に見ると、前回までは男女とも約8割が「同感する」と回答していたのが、今回は男性の割合が大きく減っています。
 問7「家族の介護について」では、男女の意識の割合の状況はほとんど同じです。「女性のみに介護させない」の回答が最も多く約5割を占めています。また「平等に介護すべき」と考える人は、3回の調査を通じて増えています。


仕事と生活の調和について


 問8で希望するライフスタイルと現実(現状)の状況を聞いたところ、男性の希望で一番多かったのは『「仕事」と「家庭生活」を優先』でしたが、現実では仕事を優先している人が多くなっていました。また女性は希望では『「仕事」と「家庭生活」と「地域・個人の生活」』を、現実では「家庭生活」を優先している人が多くいました。男女とも多くの人が「仕事」「家庭生活」「地域・個人の生活」のどれかに偏らずに生活したいと考えていますが、現実には男性は「仕事」、女性は「仕事」または「家庭生活」のどちらかといったように、1つを優先している人が多い状況です。
 次に問9で「男性が家事・子育て・介護・地域活動に参加する際に必要なこと」を訊いたところ、男女とも多くの人が「夫婦・家族間のコミュニケーションをよくはかる」と回答しています。その他、メンタル面の「参加することに対する男性自身の抵抗感をなくす」、制度面の「労働時間短縮や休暇制度を普及し、仕事以外の時間をより多くもつ」、また啓発内容として「社会の中で、男性による家事等についての評価を高める」が多くあがっていました。


男女の人権について


 問10から問14では配偶者等からの暴力(DV:ドメスティック・バイオレンス)、セクシュアル・ハラスメント(性的いやがらせ)といった人権侵害の状況を訊いています。被害を受けたことがあると回答したのはいずれも女性のみでDV、セクハラともに約1割。被害を受けた人を知っている人は、DVが全体の2割、セクハラが1割強、また20人に1人は「相談を受けたことがある」と答えています。
 また、若い世代の被害の実態を確認するため、問14で10、20代の時の被害経験を訊いたところ、「身体的暴行」「精神的嫌がらせや脅迫」「性的行為の強要」の中で1つでも受けた経験のある人の割合が一番高かったのは「女性・20代の時」で、12.0%の女性が「20代で被害を受けたことがある」との回答がありました。


市の政策について


 問15で採り上げた男女共同参画に関連する言葉の中で、「男女雇用機会均等法」と「男女共同参画社会」は認知度が高い一方、他の6つの言葉の認知度は3割以下でした。更に「見たり聞いたりしたものはない」と回答した人が男女とも1割程度います。
 問16で市に望む取り組みを訊いたところ、男女とも特に希望度が高いのが「育児・保育、介護サービスの充実」と「子育て、保育サービスの充実」で、前回同様です。特に女性の希望は家事に関するこの2つに特化しています。男性は「学校教育での男女平等教育の推進」と「企業や事業主に対する男女共同参画意識の啓発」といった社会環境の整備について希望する人が2割以上いました。


全体をとおして


 前々回調査(平成10年)、前回調査(平成15年)と経て今回の結果を見ると、全体的には「男女平等」の状況が進み、平等を志向する意識も高くなっていますが、「法律や制度」「地域社会」など、多くの場面において調査毎に平等感が増している中、各人の潜在意識や思考、行動への影響が大きいと考えられる「社会通念や慣習、しきたり」については圧倒的に多くの人が男性優遇感を感じています。また、男女別に見ると、男性は家庭における役割の平等を志向する意識が高まり、女性は就業に対する積極性が高くなっています。
 一方、子育てに関しては性別で対応を限定する傾向が現れています。子育ては母親の仕事と考え、子どもの「男/女の子らしさ」を好ましく感じ、家事の手伝いを平等にさせることに同感しない人が今回増えました。
 また、ワーク・ライフ・バランスを改善し、男女共同参画を推進するためには、社会的な制度の整備だけでなく、夫婦や家族間でコミュニケーションをはかりながら互いに役割を担っていくことが必要だと、多くの人が考えていることがわかりました。

3.分析結果

男女平等に関する価値観について

1 男女の地位の平等について
(1) 家庭生活で
(2) 職場や職業で
(3) 地域社会で
(4) 学校教育で
(5) 法律や制度の上で
(6) 政治の場で
(7) 社会通念や慣習、しきたりで
報告書1)、(集計表:問1(1)-(7)

男女の役割分担や家庭生活について

2 「男は仕事、女は家庭」という男女の役割分担について
報告書2)、(集計表:問2
3 女性の就業について
報告書3)、(集計表:問3
4 家事や育児の役割分担について
報告書4)、(集計表:問4
5 実際の家事の分担について
(1) 掃除
(2) 洗濯
(3) 日用品の買い物
(4) 食事のしたく
(5) 食事のあとかたづけ
(6) 子どもの世話
(7) 高齢者などの介護
(8) 住まいの周辺の清掃
(9) 住まいの周辺の除雪
(10) ごみ出しや分別
報告書5)、(集計表:問5(1)-(10)
6 子育ての考え方について
(1) 女の子は女の子らしく、男の子は男の子らしく育てたほうがよい
(2) 3歳くらいまでは母親が育てたほうがよい
(3) 保育園や幼稚園の送り迎えやお弁当づくりは母親の役目である
(4) 家事の手伝いは男女平等にさせるほうがよい
報告書6)、(集計表:問6(1)-(4)
7 家族の介護について
報告書7)、(集計表:問7


仕事と家庭の調和について

8 ライフスタイルの希望と現実について
報告書8)、(集計表:問8(希望)・(現実)
9 男性の家庭生活・地域活動への参加について
報告書9)、(集計表:問9


男女の人権について

10 配偶者等からの暴力(DV)について
報告書10)、(集計表:問10
11 配偶者等からの暴力(DV)の被害にあったときの対応について
報告書11)、(集計表:問11
12 セクシュアル・ハラスメント(性的いやがらせ)について
報告書12)、(集計表:問12
13 セクシュアル・ハラスメント(性的いやがらせ)の被害にあったときの対応について
報告書13)、(集計表:問13
14 10歳代から20歳代での交際相手からの被害経験
報告書14)、(集計表:問14


男女共同参画社会の形成に関する意識ついて

15 男女共同参画に関する言葉について
報告書15)、(集計表:問15
16 今後、市に望むこと
報告書16)、(集計表:問16


4.自由意見

自由意見

17 男女共同参画についての考え方やご意見
自由意見



平成21年度男女平等に関する市民意識調査報告書

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