ミズバショウ
石狩ファイル0016-01(2004年7月1日)
- サトイモ科ミズバショウ属。大型の多年草。40年以上の長命のものもある。
- 湿地や水辺に生息し、開花時に光がよく当たるような場所に多く見られる。
- 北海道から兵庫県、中部地方以北の山地に分布。
- 葉は花が終わった後、伸びて、芭蕉の名のように大きく広がる。
- 花びらのように見える白い部分は、葉が変形した仏炎包(ぶつえんほう)と呼ばれるもので、本当の花は仏炎包中央の黄色い円柱状のもの。小花が集まった花序。
石狩市のマクンベツ湿原は石狩川下流域、生振築堤の北側にあり、道内有数のミズバショウの群生地です。この地域は、北海道の自然環境保全指針で道央圏の「すぐれた自然」に指定されています。
かつては曲がりくねった河道を持っていた石狩川は、豪雨や融雪水のために幾度も氾濫を繰り返してきました。大正6(1917)年以降、河道を直線化する工事が行われ、石狩川は約100キロメートル短縮されました。また、マクンベツ湿原周囲は、築堤によって仕切られました。それでも、大規模な洪水は昭和に入ってからも幾度か繰り返され、中でも昭和56(1981)年の洪水は浸水面積4万ヘクタールという未曾有の規模でした。
それをきっかけに、堤防の強化策として丘陵堤が作られることになりましたが、その工事によってミズバショウ群生地が10から15パーセント消失することが判明し、工事計画の見直しを求める声が高まりました。その結果、新たに立案された工事計画は、潰れ地となる部分のミズバショウを掘り出して移植するという事業を含むものでした。
平成2(1990)年11月30日、石狩川開発建設部職員や石狩市民など約100人の手によって、約3ヘクタールを対象に、およそ1000株のミズバショウが湿原内の2地区と札幌市内の公園の3ケ所に移植されました。しかし、工事に伴う自然環境変化の影響は大きく、移植されたミズバショウの一部は活着しましたが、他は繁茂するヨシに埋もれてしまいました。
今も、4月末になるとたくさんのミズバショウが訪れる人を楽しませていますが、かつての光景を知る人の中からその変化を残念がる声も上がっています。
(林 迪子)
参考文献
- 北海道開発協会(1998)ミズバショウの向こうに.北海道開発協会.
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