石狩の海生哺乳類

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ページID 1004705  更新日 2025年2月28日

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石狩ファイル0132-01(2013年9月1日)

海生哺乳類の種類

海(海岸も含む)に生息する哺乳類には、鯨類(げいるい、クジラ・イルカ)、鰭脚類(ききゃくるい、アシカ、アザラシ、セイウチ)、海牛類(かいぎゅうるい、マナティ、ジュゴン)、食肉類の一部(ラッコ、ホッキョクグマ)がいます。
これらのうち、石狩(石狩湾沿岸)で見られるのは、鯨類と鰭脚類です。

石狩の鯨類

石狩での鯨類の記録の多くは漂着(死亡座礁)事例です。その他には、定置網等への迷入・混獲の事例が時折、報告されています。
石狩の浜(小樽市銭函(ぜにばこ)から石狩市厚田区知津狩(しらつかり))では、1年間に数頭の鯨類の漂着が確認されています。もっとも多いのが体長2メートル弱のネズミイルカ、次いでイシイルカです。そのほか、これまでにオウギハクジラ、カマイルカ、ゴンドウクジラの仲間(種不明)の漂着が確認されています。また、厚田~浜益(はまます)の海岸では、上記の鯨類のほか、ミンククジラやツチクジラの漂着例もあります。

石狩の鰭脚類

石狩では鰭脚類は、厚田~浜益の岩石海岸を中心に、冬季にトドやゴマフアザラシの生息が確認されています。ゴマフアザラシは石狩川河口域でも見られます。この他、石狩浜や石狩湾新港でオットセイが目撃された事例があります。オットセイは日本周辺海域では沖合を回遊しているため、生体が海岸で見られるのは例外的です。
鰭脚類で生体が確認されているのは上記3種だけです。これらは漂着(死亡座礁)もしばしば見られます。

(志賀健司)

表:石狩の海生哺乳類(近年の記録)
分類 事例・漂着数等
鯨類 ナガスクジラ科 ミンククジラ 2008年、2009年
鯨類 アカボウクジラ科

ツチクジラ

2010年
鯨類 アカボウクジラ科 オウギハクジラ 1996年、2010年、2011年
鯨類 マイルカ科 ゴンドウクジラ類(種不明) 2007年
鯨類 マイルカ科 カマイルカ 2005年
鯨類 ネズミイルカ科

イシイルカ

2008年:10個体
2009年:0個体
2010年:0個体
鯨類 ネズミイルカ科 ネズミイルカ 2008年:4個体
2009年:13個体
2010年:3個体
2011年:1個体
2012年:6個体
鰭脚類 アシカ科

トド

厚田から浜益の沿岸部に回遊、漂着例多数
鰭脚類 アシカ科 オットセイ 石狩浜で目撃例あり、漂着例あり
鰭脚類 アザラシ科 ゴマフアザラシ 厚田から浜益の沿岸部に回遊、漂着例多数

参考文献

  • ジェファーソン, T. A.・レザウッド, J. S.・ウェバー, M. A.(1999)海の哺乳類FAO種同定ガイド.NTT出版.
  • ストランディングネットワーク北海道(2009)2008年ストランディングネットワーク北海道活動報告書. ストランディングネットワーク北海道.
  • ストランディングネットワーク北海道(2010)2009年ストランディングネットワーク北海道活動報告書 .ストランディングネットワーク北海道.
  • ストランディングネットワーク北海道(2011)2010年ストランディングネットワーク北海道活動報告書. ストランディングネットワーク北海道.

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教育委員会社会教育部 文化財課
〒061-3372 北海道石狩市弁天町30番地4
電話:0133-62-3711 ファクス:0133-77-5011
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