厚田・浜益の山

石狩ファイル0106-01（2009年9月15日）

石狩市の厚田・浜益地域には、17座の山があります（※国土地理院2万5千分の1地形図に名称が記載されている山および「浜益10名山」で紹介されている山）。いずれも増毛（ましけ）山地に含まれ、標高1000メートルを超えるものも6座あります。

増毛山地は北側の暑寒別（しょかんべつ）山地と南側の樺戸（かばと）山地とに分けられます。そのほとんどは新生代新第三紀（2300万年前から260万年前）の火山活動によって形成されたため、高い山々が多く見られます。それに対して樺戸山地の南部は主に同時代の堆積岩からできており、目立った山はありません。

石狩市最高峰は群別岳（くんべつだけ、1376.33メートル）です。晴れた日には、札幌からも暑寒別岳（1491.59メートル）と並んだ姿を見ることができます。

（志賀健司）

雄冬山
（おふゆやま）

 

標高：1197.66メートル
山体の地質：安山岩質溶岩　※火山活動による岩石
地質の時代：鮮新世から更新世

浜益御殿
（はまますごてん）

 

標高：1038.71メートル
山体の地質：安山岩質溶岩　※火山活動による岩石
地質の時代：鮮新世から更新世

浜益岳

 

 

標高：1257.78メートル
山体の地質：安山岩質溶岩　※火山活動による岩石
地質の時代：鮮新世から更新世

群別岳

 

 

標高：1376.33メートル
山体の地質：安山岩質溶岩　※火山活動による岩石
地質の時代：鮮新世から更新世

尾白利加岳
（おしらりかだけ）
 

標高：1346メートル
山体の地質：安山岩質溶岩　※火山活動による岩石
地質の時代：鮮新世から更新世

幌天狗
（ぽろてんぐ）
 

標高：1222.05メートル
山体の地質：安山岩質溶岩　※火山活動による岩石
地質の時代：鮮新世から更新世

知来岳
（ちらいだけ）
 

標高：988.03メートル
山体の地質：安山岩質溶岩　※火山活動による岩石
地質の時代：鮮新世から更新世

黄金山（こがねやま）

 

 

標高：739.11メートル
山体の地質：岩脈（安山岩）　※火山活動による岩石
地質の時代：中新世

丸山

 

 

標高：467.64メートル
山体の地質：岩脈（安山岩）　※火山活動による岩石
地質の時代：中新世

摺鉢山
（すりばちやま）
 

標高：169メートル
山体の地質：安山岩質溶岩・火山角礫岩　※火山活動による岩石
地質の時代：中新世

幌内山
（ぽろないやま）
 

標高：648.79メートル
山体の地質：安山岩質火山角礫岩・溶岩　※火山活動による岩石
地質の時代：中新世

別狩岳
（べつかりだけ）

三角点の名称：別狩岳

標高：726.15メートル
山体の地質：粘板岩　※堆積岩
地質の時代：時代未詳

円錐峰
（えんすいほう）
 

標高：690.15メートル
山体の地質：安山岩質溶岩　※火山活動による岩石
地質の時代：中新世

濃昼岳

 

標高：621メートル
山体の地質：安山岩質溶岩・火山角礫岩　※火山活動による岩石
地質の時代：中新世

別狩岳

三角点の名称：二番川

 

標高：666.19メートル
山体の地質：粘板岩　※堆積岩
地質の時代：時代未詳

安瀬山
（やそすけやま）
 

標高：654.19メートル
山体の地質：安山岩質火山角礫岩　※火山活動による岩石
地質の時代：中新世

阿蘇岩山
（あそいわやま）
 

標高：417.99メートル
山体の地質：玄武岩　※火山活動による岩石
地質の時代：鮮新世

• ※頂上に三角点のある山の標高は小数第2位まで示した。
• ※同じ山名（別狩岳）が2つあるため三角点の名称を示して区別した。

時代名と年代

時代名	読み仮名	年代
更新世（新生代第四紀）	こうしんせい	260万年前から1万年前
鮮新世（新生代新第三紀）	せんしんせい	530万年前から260万年前
中新世（新生代新第三紀）	ちゅうしんせい	2300万年前から530万年前

• 黄金山
• 石狩の山

参考文献

• 工業技術院地質調査所5万分の1地質図幅（個別の図幅の記載は省略）．
• 浜益村（2002）浜益10名山／第1回から第10回．浜益村広報，vol.519-528．
• 加藤誠・勝井義雄・北川芳男・松井愈（1990）日本の地質1／北海道．共立出版．