石狩の湖沼(五の沢池・高富貯水池)
石狩ファイル0034-01(2005年2月5日)
石狩市には、国土地理院の地形図の中で、湖沼(池)と呼ばれるものが2つ記載されています。五の沢池(正式名称は五の沢貯水池)と高富貯水池の2つです。2つとも自然にできた湖沼ではなく、人工的に作られた貯水池です。この2つの池の他にも、小さい沼・池が多く分布しています。
湖・沼・池の区分は漸移の関係にあるため、明確なものはありませんが、深さとそこに生育する植物の状態から次のように区分されることがあります。
- 湖
- 深さは大略5メートル以深で、挺水(ていすい)植物である大型のヨシ・マコモ・ガマなどは湖岸のみに生育し、中央の深い湖底には沈水植物(クロモ・マツモ・フサモなど)が生育しないもの。
- 沼
- 一般的に湖より浅く、最深部は5メートル以浅、通常2メートル未満であり、沈水植物が中央部まで生息しているもの。
- 池
- 深さに関係なく小さいもので、この中には湖や沼にいれるものもあるが、多くの場合、人工的な湖(貯水池、調整池など)をいう。
五の沢貯水池と高富貯水池が作られたのは、昭和5(1930)年。明治22(1889)年に高岡地区で水稲栽培に成功したのがきっかけで、その後、逐次水田造成を試みる人が多くなりました。水田の水は主に知津狩(しらつかり)川流域の小河川から引いていましたが、水利権を設定するというものではなく、大正年代に入ってから個々に水利権を申請していました。昭和3(1928)年の状況は、水利権許可水田110ヘクタール、無願水田12ヘクタールでした。
このような状況に加え、知津狩川上流の開発に伴い年々給水量が減少し、既成水田の灌漑にも事欠く事態が生じてきました。そして、既成水田及び未開水田120ヘクタール開発の水量統一維持を図るため、この2つの貯水池がつくられました。
現在、2つの貯水池がある地域は、知津狩川が多少の降水でも水量が増えてしまうため、冠水の危険性があります。そこで、高富貯水池を防災ダムとしての役割を強化するため、水量の加減が調節できるよう工事しています。
なお、五の沢貯水池は、立ち入り禁止区域になっています。
せき止めた川 | 広さ(平方メートル) |
深さ(メートル) |
貯水量(立方メートル) | |
---|---|---|---|---|
五の沢貯水池 |
五の沢川 | 44500 | 12 | 370000 |
高富貯水池 | 地蔵沢川 |
220000 |
13 |
1210000 |
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