石狩の植物
石狩ファイル0003-01(2004年7月1日)
石狩市には、およそ800種の植物が生育し、海浜植生、河畔湿地、低地林、丘陵地の林など、特徴的な植生が見られます。これらの植生は、
1.石狩砂丘地域、2.石狩川河口、3.マクンベツ湿原、4.花川南・北・生振防風林、5.高岡・五の沢地域、などで見ることができます。
1.石狩砂丘地域
石狩砂丘地域は、先ず、海に一番近い不安定な砂地で、ハマニンニクやコウボウムギ、それより内陸寄りのやや安定した砂地に、ハマナス、ススキ、ハマエンドウ、エゾカワラナデシコ、コガネギクなど多様な植物が見られます。さらにその内側は、その規模において日本一を誇る天然のカシワ樹林が広がっています。
2.石狩川河口
石狩川河口は、海浜植物保護地区となっており、ハマナスやハマボウフウなどが群生しています。また、中間部にノハナショウブやタチギボウシの生育する湿地植生も分布し、全体でおよそ180種もの植物が自生しています。
3.マクンベツ湿原
ハンノキ、ヤチダモの生える河畔林で、その林床に、ミズバショウが群生しています。
4.花川南・北・生振防風林
花川南・北・生振防風林は、ヤチダモ、ハルニレの生育するやや湿った環境と、ミズナラ、イタヤカエデの生育するやや乾いた環境とが交互に分布しており、オオバナノエンレイソウやマイヅルソウ、オオウバユリなどの林床草本も見られます。また、生振防風林では、カタクリやエゾエンゴサクなど早春の植物や、数種のランの仲間も自生しており、樹齢300年を超える巨木もみられ、原生林の面影を残した林となっています。
5.高岡・五の沢地域
高岡・五の沢地域は、一度伐採された後に生育した二次林が広く占め、トドマツなど人工林も分布します。尾根筋は、ミズナラやイタヤカエデが優占し、林床はクマイザサが覆います。沢筋には、カタクリ、エゾエンゴサク、フクジュソウ、エゾノリュウキンカなどが生育しています。
(石井滋朗)
参考文献
- 内藤華子(2003MS)石狩の自然/基礎編その2/石狩の植生.石狩自然誌研究会.
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