石狩鍋
石狩ファイル0064-01(2006年3月31日)
ぶつ切りにした生鮭を使い、味噌仕立てで野菜、豆腐などを入れた北海道を代表する鍋料理。もとは「だいなべ」(大鍋、台鍋などと表記される)と呼ばれる、漁師が作業の合間に食べる料理だったと言われ、戦前に石狩で料理として整えられました。
「石狩鍋」の命名は戦後のことで、石狩の鮭地引き網漁を見るために訪れた観光客に「石狩鍋」と名付けて提供したことに始まります。石狩町によるさけまつりキャンペーンで盛んに宣伝したほか、札幌の料理店で「北海道名物」として取り上げられたこともあり、急速に広まりました。広辞苑には昭和58(1983)年の第3版から取り上げられており、全国に「北海道の郷土料理」として認識されたのは、昭和50年代のことだと思われます。
道民によく親しまれた料理で、家庭ごとに具材やダシのとり方に多くのバリエーションがあります。
(工藤義衛)
参考文献
- 茜会(1984)札幌の食いまむかし.北海道教育社.
- 鈴木トミエ(1996)石狩百話.石狩市.
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