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石狩ファイル0067-02(2009年●月●日)

イシカリ十三場所

いしかりじゅうさんばしょ


イシカリ十三場所とは、石狩川および支流に設置された「場所」(交易を行う範囲)の総称で、単に「イシカリ場所」と表記されることもあります。場所の数や名称も当初は一定しておらず、文献により異同があります。なお、「イシカリ場所」は、狭義には運上屋(うんじょうや)・元小屋などのある石狩川の河口部を指しました。

元文年代(1736〜1740年)に書かれた「蝦夷商賈聞書(えぞしょうこききがき)」には、石狩川流域に松前藩主を含め13名の知行主(ちぎょうぬし:交易権をもつ藩士)が挙げられています。おそらくこれが、後のイシカリ十三場所の原型になったものと思われます。

その後、1780年代中頃から末期(天明末〜寛政初め)にかけて、以下の場所が、十三場所として固定するようになりました。

(工藤義衛)

場所名位置現在の市町村名
1トクヒラ石狩川左岸河口付近石狩市
2ハッシャブ石狩川左岸、発寒(はっさむ)川合流地付近か札幌市
3シノロ石狩川左岸、篠路川合流地付近か札幌市
4ナイホウ伏古(ふしこ)川上流か札幌市
5上サッポロ豊平川流域札幌市
6下サッポロ豊平川流域札幌市
7上ツイシカリ石狩川左岸、豊平川合流地付近か江別市など
8下ツイシカリ石狩川左岸、豊平川合流地付近か江別市など
9上ユウバリ夕張川流域
10下ユウバリ夕張川流域
11上カバタ石狩川中流域
12下カバタ石狩川中流域
13シュママップ島松川流域恵庭市、北広島市


参考文献


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