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石狩ファイル0078-01(2007年3月30日)

石狩のさやえんどう

いしかりのさやえんどう


さやえんどうの栽培風景
市民にはあまり知られていませんが、石狩市は、さやえんどうの生産では、全道一の産地です。

■はじまり
昭和53(1978)年頃、石狩湾新港造成の用地買収で耕地面積が減少した花畔(ばんなぐろ)地区の農家数軒が、小面積で栽培できる収益性の高い作物として、取り組んだのがはじまりでした。当初は、選別も4〜5名のパートを雇って、卓球台の上にビニールを敷いて行うような状態でした。

■発展
浜風の吹く花畔は、冷涼な気候を好むさやえんどう栽培に適しており、収益性も高かったため、しだいに栽培農家も増えていきました。昭和55(1980)年には、樽川石倉倉庫に、ベルトコンベアーによる本格的な共撰施設がつくられて生産を後押しし、昭和58年頃には、栽培面積が35ha(350,000m2)、販売額も2億円を超えるようになりました。当初、札幌中央卸売市場中心だった販売は、東京、名古屋、大阪方面にも拡大して、7月上旬から10月下旬まで出荷し、市場からは最高級の評価をうけて、秀品は高級料亭で使われるようになりました。栽培に必要な多くの労働力が、花川団地からのパート雇用により得られたことも、成功の一因でした。

■現況
花畔地区では、連作障害(※さやえんどうは最も連作障害の出やすい作物)と新港用地買収により、近年は栽培面積がしだいに減少してきています。 それに対応して、JAいしかりでは、美登位(びとい)、北生振(きたおやふる)地区での栽培を推進しており、この地区での栽培面積は増加しています。 最近の栽培面積、生産量及び販売額は、下表のとおりです。

(石井滋朗)

石狩市のさやえんどうの生産
平成11年平成13年平成15年平成17年
栽培面積(ha)1611119
生産量(t)66507464
販売額(千円)128,24592,275124,216112,252
(石狩市農水産課資料より)

※このページの作成に際し、JAいしかりのご協力を頂きました。


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