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石狩ファイル0139-01(2014年1月15日)

ルッツ

るっつ


ルッツとは、海底に生息する無脊椎(せきつい)動物ユムシ(Urechis unicinctus、動物界ユムシ動物門ユムシ綱ユムシ目(もく)ユムシ科)の地方名です。「ルッツ」という名称については、その一説に、アイヌ語の「ルッチ(rutci)」(ミミズに似るという意味)に由来すると言われています。円筒形の胴体とその先端に細長い部分(吻、ふん)を持ち、大きいもので長さ20cm程度。日本各地の浅海に分布し、海底の砂や泥に穴を掘って潜り、微生物や有機物のかけらなどを食べて生活しています。

石狩湾沿岸では、冬に海が荒れると海岸に打ち上がることがあります。特に石狩市浜益(はまます)区では、時として大量に打ち上がり、これらを刺身や加熱して家庭で食べられています。また、中国や韓国でもユムシが食べられるところがあります。

浜益地区での調理法を聞いてみると、以下のような食べ方があります。三升漬を食べると食感がコリコリとして、ご飯やお酒が欲しくなる人も多いようです。

(荒山千恵・志賀健司)

時化の後に打ち上がったルッツを
拾い集める人々(石狩市浜益区)


参考文献


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