石狩ファイル0028-01(2004年7月20日)
石狩市は面積の約8割が標高10メートル以下の低地で、残りの約2割は石狩丘陵とも呼ばれる丘陵地です。これは厚田村、浜益村などに広がる樺戸山地の南端にあたります。石狩市内でもっとも標高が高いのは、北東端の厚田村/当別町/石狩市境界部で、標高およそ360メートルになります。
この地点のすぐ北東には、自衛隊の丸いレーダードームが目印の阿蘇岩山(418.1メートル、写真1)の山頂がありますが、そこは石狩市ではありません(厚田村/当別町境界上)。
石狩丘陵の地質は、今からおよそ1000万年前〜500万年前の砂岩や泥岩でできています。この地層が長い年月の間に東西方向からの圧縮される力を受けて、うねうねとした波状に盛り上がってできたのがこの丘陵地を含む樺戸山地です。その中で阿蘇岩山だけは山頂が玄武岩と呼ばれる火山岩でできており(1)、市内で唯一の火山だったと考えられます。
このほか、石狩市内には「山」という名のついた山が3つあります。紅葉山、砂山、高岡山です(表1、図1)。紅葉山は、1/25,000地形図に記載されている中では、北海道で5番目に「低い山」とされています(1番は天塩町の円山:13.4メートル)(2)。
砂山とともに、紅葉山砂丘上の高まりの1つです。高岡山は石狩丘陵にあります。どれもまわりから目立って高いわけではなく、一見しただけでは山とはわからないでしょう。
(志賀健司)
参考文献